年間休日とは?該当する休日・平均日数・付与など気になることを解説

    企業の人事労務担当者は、就業規則などの「年間休日○日」などといった、休日に関する問い合わせを社内および社外から受けることもあることでしょう。担当者のなかには、どの休日が年間休日に扱いになるかなど、詳細を把握していないケースもあるかもしれません。

    こちらの記事では、年間休日 の概要や該当する休日、平均日数や付与など、年間休日にまつわることを解説します。

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    年間休日とは?

    年間休日とは、企業が定める1年間の休日数のことです。あくまで企業独自の規則で定めているので、企業によって日数が異なります。

    労働基準法によると「法定休日は毎週少なくとも1日、または4週を通じて4日以上」「労働時間の上限は週40時間」と制定しています。この条項の日数や時間から逆算して考えると、年間休日は「企業が確保しなければならない年間休日の最低日数」といえるでしょう。

    また、年間休日数を確保することは、従業員一人ひとりのプライベート時間がより充実するだけでなく、心身のリフレッシュも図れる見込みがあります。くわえて、仕事に対するモチベーションや集中力を上げることにも意味でも有効的といえるかもしれません。

    人手不足が加速しているなかで、しっかり年間休日を設け、充実させることは従業員の定着率アップにもつながります。

    「休日」と「休暇」の違い

    「休日」と「休暇」は、賃金なども影響してくる違いがあります。

    「休日」の定義

    法定および会社規定で定められた公休日のことであり、労働する義務が発生しません。このため、何らかの事情で休日に労働となった場合、事業主は従業員に割増した賃金を支払わなくてはなりません。

    「休暇」の定義

    本来、定められた労働日に取得する休みのことを指すので、休暇時に労働となっても賃金の割増の対象外です。なお、有給休暇は、年間休日扱いにならないので、その点を頭に入れておきましょう。そして、休暇には、一定の基準を満たした場合に付与しなくてはならない「法定休暇」と、企業側が任意で定められる「特別休暇」の2種類あります(※後述参照)。

    年間休日の起算日

    年間休日は1年間あたりの休日数を指しているため、基準は特に定められておらず、企業の判断に委ねています。そのため、年間休日の起算日(=カウントし始める日)を新年の1月1日にする場合もあれば、一般的な年度初めである4月1日を起算日にするケースもあります。

    年間休日の種類

    企業における年間休日の種類は、法定休日と法定外休日(所定休日)の2つ。法定外休日については、夏季休暇などさらに細かく分かれています。こちらの章では、それぞれの年間休日の詳細について解説していきましょう。

    法定休日

    法定休日とは、労働基準法35条によって必ず付与しなければならない休日のことを指します。原則として、雇用主は従業員に対し週1日以上の休日を与えなければなりません。ただし、4週間を通じ4日以上の休日を付与となった従業員は適用外となります。

    この法律に則り、たとえば労働者が月曜日から土曜日まで働いたとすると、日曜日に必ず休みを与える流れとなります。

    法定外休日(所定休日)

    法定外休日(所定休日)とは、その名のとおり、法定で定められていない休日のことであり、法定休日とは別の日に企業が設けた休日を指します。労働基準法においては、先にも触れているとおり、雇用主は従業員に1週間に1日以上の休日を与える、もしくは4週の間で4日以上の休日を与えなければ与えなければなりません。

    つまり、週休2日制を導入している企業の場合、2日のうち1日分を法定外休日として付与する流れとなります。祝祭日を設けている月であれば、その日数分を法定外休日として従業員に付与という形になるでしょう。法定外休日に該当するのは、以下の4つです。

    夏期休暇(夏季休暇)

    夏期休暇(夏季休暇)は、その名のとおり夏の時期に取得する休暇であり、取得の義務を定めていないため法定外休日のカテゴリーです。

    また、夏休みの扱いについては、企業によってガイドラインが異なっており、お盆の前後に絞って取得できるパターンと、勤務を調整しながら7月から9月までの間で取得できるパターンなどがあります。

    特に中途で入社した従業員は、前職の夏期休暇(夏季休暇)の取得の違いに戸惑うかもしれません。企業の担当者は、中途入社の従業員に向けて夏期休暇(夏季休暇)の取得について、事前に説明が必要です。

    年末年始休暇

    年末年始休暇も法定外休日の一つです。12月末から1月頭までの約1週間の日程で設けているのが、よくあるパターンです。

    企業によっては12月27日から翌年の1月4日といった1週間越えの年末年始休暇だったり、金融機関だと12月31日から翌年1月3日(※土日が入ると1日から2日程度、増える年がある)と短めだったりと、各々で休暇の日数が異なっています。

    振替休日

    振替休日とは、本来休日である日に従業員が出勤する代替えとして別に設けられている休日です。例えば、休日である日曜に出勤となった場合、次週の金曜日を振替で休み扱いにするのは、振替休日に相当します。

    代休

    代休とは、休日勤務をした際に、その代わりとして休日勤務日より後の特定の勤務日を休みとします。休日勤務日よりも前倒しで振り替えとして休日に充てることはできないので、日程の調整には注意が必要です。なお、休日勤務の場合の賃金は割増となります。

    年間休日として扱われない休日

    先の4つの年間休日以外にも休日として設けられている休暇がありますので、解説していきましょう。

    特別休暇

    特別休暇とは、法律によって必ず付与しなくてはならない休暇ではなく、企業が従業員に対して福利厚生の一環として付与する休暇を指します。特別休暇の内容については、企業が任意で休暇の目的や取得条件、有給か無給かの適用などのルールを決定します。

    なお、特別休暇の扱いとなる主な休暇については次のとおりです。

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    リフレッシュ休暇

    リフレッシュ休暇とは、従業員のリフレッシュ目的で設けた休暇です。休暇を取得することで、心身を健やかに維持したり、疲労回復を図る見込があります。

    なお、付与のタイミングについては、企業によって異なっており、勤続年数に関係なく年1回というケースもあれば、勤続5年目や10年目といった区切りの年数というケースもあります。取得できる日数については、会社の休日を除いた5日~10日に定める企業が多い模様です。

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    慶弔休暇

    慶弔休暇とは、自分または自分に親しい人の結婚や出産といったお祝いの「慶事」、または身内の不幸な出来事「弔事」があった際に、取得できる休暇です。この休暇の有給か無給の扱いに関しては、企業の就業規則で定められているいるため、各企業で運用が異なっています。

    なお、取得日数については、血縁関係によって異なっているため、企業の担当者は問い合わせがあった際に的確に回答できるようにしておきましょう。慶弔休暇の日数については以下のとおりです。

    <慶事>

    結婚休暇 従業員本人 5日
    従業員の子 2日
    出産休暇 従業員の配偶者の出産 2日

    <弔事>

    0親等/配偶者 10日
    1親等/従業員の親または子 7日間
    1親等/従業員の義理親 5日
    2親等/従業員の兄弟姉妹・祖父母・義理の父母・孫 3日

    バースデー休暇

    バースデー休暇(誕生日休暇)とは、その名のとおり誕生日に休暇を取得できる制度です。

    企業によっては「誕生日当日に取らなくてはいけない」というルールではなく、誕生月の間に1日取得できるような仕組みを作っているケースもあります。例えば「誕生日に仕事が忙しい」「土日祝日とブッキングしていた」という場合でも、誕生月の別の日にバースデー休暇を取得できるのは従業員にとって嬉しい休暇となることでしょう。

    そのほかの特別休暇

    主な特別休暇をピックアップしましたが、それ以外にも、オムロン株式会社ではボランティア休暇、サイボウズ株式会社では育自分休暇などのユニークな休暇制度を運用しています。いずれの特別休暇も従業員のブラシュアップを目的としているのが特徴といえるかもしれません。

    このように特別休暇の制度は、企業によってさまざまなので、今後の休暇システムを検討するときに企業の特別休暇の取り組みに着目してもみてもよいのではないでしょうか。

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    年間休日の企業平均

    年間休日の日数は各企業一律ではなく、企業によって異なっています。企業で働く人のなかには、ほかの企業がどのくらいの年間休日で運用しているのか気になる人もいるかもしれません。

    厚生労働省「令和2年就労条件総合調査」によると、平成31年および令和元年(または平成30会計年度)の年間休日総数の企業平均は109.9日(平成31年調査108.9日)、労働者1人あたりの平均は116.0日(同114.7日)でした。

    また、1年間の日数365日ー労働者1人あたりの年間休日の数式は、年間の従業員の就業日数が算出されます(※下記の数式は、2021年の日数で算出、令和2(2020)年の平均値116日を数式に入れる)。

    ①年間の就業日数/365日ー116日=249日の就業日数
    ②月間の就業日数/249日÷12カ月=20.75日

    ②の式の答えでもわかるとおり、月単位の就業日数が20.75日となります。従って、ひと月あたり10日から11日程度が年間休日の扱いになることでしょう。

    企業の規模別に調査した年間休日の平均は以下の表のとおりとなります。
    企業の規模などによって、日数の誤差はあるものの、100~129日あたりの範囲が多く占めていることがわかります。

    日数/企業の
    規模
    69日以下 70~79日 80~89日 90~99日 100~109日 110~119日 120~
    129日
    130日以上 1企業平均年間休日総数 労働者1人平均年間休日総数
    1,000
    人以上
    0.2 0.7 0.7 2.5 22.5 22 48.8 2.7 116.6 120.1
    300~999人 0.3 1.4 1.9 3.2 27.4 21 41.6 3.3 114.9 117.2
    100~299人 0.3 1.8 3.8 4.5 29.3 22.6 34.5 3.1 113 114.4
    30~99人 2.1 3.7 5.4 8.9 34.7 17.2 25.2 2.8 108.3 109.6

    年間休日数を増やすことは、従業員一人ひとりのプライベート時間がより充実させるだけでなく、心身のリフレッシュも図れる見込みがあります。加えて、仕事に対するモチベーションや集中力を上げる意味でも有効的といえるかもしれません。

    また、人手不足が加速しているなかで、年間休日を設け、充実させることは従業員の定着率アップにもつながります。人材確保および定着につながります。なお、見直しによって、休日出勤が増えてしまう事態が起きないよう注意が必要です。

    年間休日の最低付与日数

    年間休日の最低付与日数については、先の項や表でもわかるように、国として付与日数を設けていません。ただし、雇用主は従業員対して最低でも週に1回または4週間に4回の休日を設けることがルールになっています。

    年間休日の最低ラインは1日8時間勤務であれば105日と算出されますが、ワークライフバランスの観点を考えると、一般的には120日前後が妥当かもしれません。

    違反した場合の罰則

    従業員に年間休日の取得を認めない、または与えなかった場合、企業側は罰則の対象となるので注意が必要です。労働基準法第119条に基づき、6カ月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金を科される可能性があります。

    例外として企業によっては、イベント出展などの何らかの事情で休日労働を従業員に依頼するかもしれません。その際には、休日労働扱いとし、賃金の割増の支払いをしなくてはなりません。

    年間休日の充実に向けた企業の取り組み事例

    冒頭でも述べたとおり、年間休日の日数や規則は企業によって異なっています。従業員が満足できる就業と年間休日を取得できるよう、企業ではどのような取り組みをしているのでしょうか。

    この章では企業事例について紹介していきましょう。

    1日あたりの就業時間を延長し、週休3日制を導入|株式会社リクルート

    出典先:株式会社リクルート

    株式会社リクルートでは、従業員各自がメリハリのある働き方ができるよう、暦上の休日や有給休暇のほかに、取得日を各自で決定できる年間休日を増やす取り組みがなされました。

    年間合計で145日の休みとなり、年間の平均では週休2.8日。年間トータル所定労働時間を変更せず、1日あたりの就業時間を7.5時間から8時間に変更しています。給与の変更もないので、従業員が安心して働き続けることが可能です。

    部門の繁閑期に合わせて、従業員各自が休暇をプランニング|イケア・ジャパン株式会社

    出典先:IKEAオンラインストア【公式】|家具・インテリア雑貨通販 – IKEA

    イケア・ジャパン株式会社では、従業員各自の休暇取得を尊重する取り組みがされています。

    例えば、マネージャーが率先し年休を取得したり、全社のシフトづくりに携わるスタッフプランナーが、部門ごとの残業や年休の消化率を随時チェック。

    新年度がスタート(※イケアは9月のスタート)する前のタイミングで、繁閑時期を考えてシフトを決定させる取り組みがされています。このような流れもあってか、年間休日を確実に取得できるようになっています。

    労働時間の見直しをかけ、年間休日を10日以上増やすことを実現した|東洋電装株式会社

    出典先:東洋電装株式会社

    広島市に拠点を置く東洋電装株式会社では、「ライフ時間」を増やしたいという従業員の声があるものの、所定内の労働時間(7時間45分)では業務が終わらず、残業している従業員が多数いました。

    そこで、従業員にヒアリングをし、所定内労働時間の見直しを実施。従来7時間45分の所定内労働時間を、15分延長し、8時間に変更しました。この取り組みによって、年間休日を11日プラスすることができました。(※2017年:104日⇒2018年:115日)。

    休日の制度設計を行い、従業員の心と身体のリフレッシュを!

    企業で働いているとあらゆる種類の「休み」や「休暇」を耳にすることでしょう。

    そのなかでも年間休日は法定休日(※義務)と法定外休日(※任意)に2つに分かれており、さらに法定外休日に関しては、複数の休暇制度を設けています。おそらく従業員のなかにも、年間休日の定義や仕組みについて把握していないこともあるかもしれません。

    年間休日が適用するパターンと、適用外のパターンを把握し、自社で年間休日を充実させるにはどうしたら良いかをピックアップし、改善点があれば実行できるようにしていきましょう。

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