コロナ禍で組織課題に変化!在宅勤務で多様な働き方を求める声が高まる

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    株式会社OKANでは、全国の20~60代の人事総務担当者2,000名を対象に“コロナ禍における 人事総務担当者動向調査”を実施。

    第1回の配信テーマは「働き方の施策と課題」です。新型コロナウイルス感染症の拡大が続き、感染症予防対策や働く環境の整備などが急務となっています。

    社会や従業員の働き方の価値観が大きく変わる中、人事総務担当者はどのような施策を検討し、採択しているのでしょうか。また様々な施策を検討・実施する中で、どのような課題を抱えているのでしょうか。

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    コロナ禍における組織課題について

    コロナ禍前後における組織課題の変化 1位は”人間関係”から”多様な働き方”へ

    人材定着と関係が深い15項目(日本大学経済学部櫻井氏との共同調査)をもとに人事総務担当者目線でのコロナ禍前後での課題を聞いた。コロナ禍以前の課題トップは「良好な人間関係」であったが、コロナ禍以降は「多様な働き方」へと変化した。

    コロナ禍以降における新たな課題として4位に「私生活との両立」がランクインしている。仕事とプライベートの線引きや勤怠管理の問題など、新型コロナ感染症拡大に伴う在宅勤務により課題として新たに上がってきたものと考えられる。

    従業員が解決を要望する“多様な働き方”施策 今後の注力したい課題1位に


    コロナ禍以降従業員から解決要望が増えた課題について、[図1]『コロナ禍前後の組織課題について』のコロナ禍以降の課題と同様に1位は「多様な働き方」であった。

    人事総務担当者が「今後注力したい課題」については[図1]『コロナ禍前後の組織課題について』のコロナ禍以降の課題の1位である「多様な働き方」と2位の「良好な人間関係」が同率で最も多い回答となった。

    “多様な働き方”に関する施策の現状と課題について

    リモートワークは時短勤務に次いで4割を超える/注目のジョブ型雇用 導入率は約1割

    コロナ禍における働き方施策の導入状況について調査したところ、「リモートワーク」の実施率は40.9%と、働き方改革の施策として導入が進んでいる「時短勤務」の43.8%に次いで、4割を超える企業が導入していることがわかった。

    近年コロナ禍において働き方の変化に伴い関心が高まる「副業」を許可している企業は19.2%、「サテライトオフィス勤務」は16.5%の企業が導入。「ワーケーション」「ジョブ型雇用」については既に導入している企業は全体の1割程度にとどまった。

    [リモートワーク]課題は「コミュニケーション」が7割を占める 8割以上が ”オフィスは必要”と回答


    コロナ禍においてリモートワークを導入している企業の課題を質問したところ、1位は従業員同士の「コミュニケーション」で約71.1%となった。次いで「就業環境」が58.5%、「評価方法」が52.8%であった。

    オフィスの必要性を問う質問について、82.3%の人事総務担当者がオフィスは必要であると回答。[図5]『リモートワークで課題に感じていること』を受け、改めてオフィスの必要性を感じていると考えられる。

    [ジョブ型雇用] 表面上廃止されるも色濃く残る年功序列 制度の浸透に課題を抱える

    ジョブ型雇用の課題について、導入中・検討中企業の具体的な課題を自由記述式で回答を依頼。

    導入中企業では、従来の年功序列の体制が表面上は廃止されるも色濃く残っており、今後どのように浸透させていくかという課題、また導入後の人員配置の適正や仕事の進捗管理、従業員の人事評価・成果の可視化について課題を抱える回答が多くみられた。

    検討中企業では、[図7]『ジョブ型雇用における課題』の自由回答の他、導入中企業と同様現在の年功序列からの脱却をどのようにすすめていくかという課題や、制度を導入する上でのノウハウがないことや検討を進める上での人員不足が課題としてあがった。また、業種により業務内容への柔軟性な対応を期待しているため、ジョブ型の採用は難しいという回答も多くみられた。

    雇用規制の厳しい日本では、欧米のような厳密なジョブ型雇用を導入できる企業は限られる。各企業の状況に応じて、これまでの日本型雇用システムも残しながら、職種別採用を拡大したり、成果にウェイトを置いた評価方法に転換していったりと、うまくジョブ型を取り入れていくことも一案と言える。

    調査結果を踏まえた全体考察

    本調査は、コロナ禍における人事総務担当者の施策検討や導入の動向について実態を調査し、従業員が必要な支援を明確にすることで、企業の意識・行動の変容を促進することを目的に実施いたしました。

    [図1]『コロナ禍以前からの組織課題について』におけるコロナ禍以前の「良好な人間関係」の課題については、従業員向け自社調査において、「離職理由」の1位にもなっています。

    新たに顕著になったコロナ禍以降の「多様な働き方」の課題への対策として新たな制度の導入を検討する場合、導入の目的と施策のメリットとデメリット、自社の価値観を把握した上で“従業員の大切な価値観を理解し支援できる制度かどうか”という視点で判断をする必要があります。

    今後、「多様な働き方」に対応できているかどうかが人材確保だけでなく人材定着率向上や離職率低下の鍵を握るといえるでしょう。

    また導入後について、[図5]『リモートワーク実施における課題に感じていること』や[図7]『ジョブ型雇用における課題(自由回答)』に記載されている課題が、従業員の大事にしている価値観を失う原因となっていないかを定期的に効果検証し、自社に合った制度を見つけていくことが重要であるといえます。

    コロナで変化する「働くこと」に関する調査

    全国の20~50代の働く男女3,760名を対象に“withコロナで変化する「働くこと」に関する調査”を実施しました。緊急事態宣言発令から半年を経て、働く人々の価値観の変化が見られた「健康状態」「オフィスの必要性」「人材定着」「企業との関係性」のテーマについて、全4回の調査も発表しています。

    ①「コロナ禍の健康状態」調査:コロナ禍で働く人の6割が健康状態に課題!
    ②「オフィスの必要性」調査:コロナ禍において変わるオフィスの価値
    ③「人材定着」調査:コロナ禍で潜む”離職予備軍”。半年後に顕在化の可能性
    ④企業と従業員の関係性:コロナ禍で顕著になった「企業と従業員の関係希薄化」

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