今すぐわかる特別休暇!概要・種類・事例まで一挙公開

    目次

    昨今よく耳にする「特別休暇」。福利厚生の一貫として導入し、社員の採用や定着のための施策として検討する会社・企業も少なくありません。

    今回は、そもそも特別休暇とは何なのか、他の会社・企業がどのように活用しているのかなど、お伝えしていこうと思います。

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    特別休暇とは?

    特別休暇とは、「各会社・企業が社内の個別ルールに基づいて設定した休暇のこと」です。多くの場合特別休暇は、福利厚生の一貫として取り入れられ、その内容も様々です。

    一言に特別休暇といっても、忌引き休暇や結婚休暇、リフレッシュ休暇といったオーソドックスなものから、その会社・企業らしさやスタンス、経営者の想いを体現するものまで様々なバリエーションがあるのです。

    特別休暇は法定外休暇?

    なぜこうしたバリエーションがあるかというと、特別休暇が法定外休暇であるという前提が挙げられます。

    あくまで各会社・企業側が個別に定めたルールであり、会社・企業によって家賃補助や社宅制度、物品の購入支援があったりなかったりするのと同様です。特別休暇の有無はもちろん、その内容自体も、会社・企業で異なる点が特別休暇の特徴といえるでしょう。

    特別休暇と有給休暇の違いは?

    こうした話をすると、有給休暇との違いに疑問にもたれる方もいると思います。ここでは、よく混同される有給休暇と特別休暇の違いについてお伝えします。端的に言えば、両者の違いは、法律で定められた休暇(=法定休暇)か、そうでないか(=法定外休暇)にあります。

    有給?それとも無給?

    有給休暇は労働基準法で定められた法定休暇であり、会社・企業側は必ず設定しなければならないものです。そのため、社員が有給休暇を取得して休暇をとった際は、企業側は賃金を払わなければ違法となってしまいます。

    一方、特別休暇は、各会社・企業が個別ルールに基づき設定された休暇であり、法定外休暇です。そのため、休暇の有無はもちろん、有給か無給かなど運用方法も会社・企業側が決めることができるのです。

    期間や運用方法は?

    有給休暇と異なり、法律上の規定がないこともあり、特別休暇では、内容や条件、期間や運用方法も会社・企業側が決定することが可能です。休暇中に賃金が発生し、取得時期や取得目的が自由とされる有給休暇とは大きく異なります。

    多くの場合休暇取得時の目的が明確であるものの、日数や取得手続きなどは会社・企業ごと、休暇ごとに異なるといって差し支えないでしょう。

    どんな目的で導入する企業が多いの?

    会社・企業が新たに特別休暇を導入する場合、企業・会社側はその目的から設定する必要があります。

    社内や社外に対して発信することができるため、社員の採用や定着のために戦略的に活用する会社・企業が多いことは、このような理由があるのです。なお、新たに導入する際は、特別休暇を通じて目指したい効果を、就業規則や雇用契約書、労使協定などを通じて形にしていく必要があります。

    特別休暇導入のメリット

    では、特別休暇を実際に導入した際に、会社・企業側には具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。一般的なメリットとされる、モチベーションアップと会社・企業から発信するメッセージの二つの切り口でお伝えしていきたいと思います。

    モチベーションアップ

    第一のメリットとしては、社員のモチベーションアップが挙げられます。

    人生において、大なり小なり、結婚や出産、身内の不幸といったライフタイムイベントが発生します。そうした際に、社員が限りのある法定休暇の日数を削らないといけないとなると、社員のモチベーションは大きく下がってしまいます。

    逆に、そうしたライフタイムイベントの折に、社員の気持ちを考えた制度があるということで、良い影響を与えることができるでしょう。

    企業からのメッセージング

    第二のメリットとしては、会社・企業の考えや想いを発信することができるが挙げられます。前述の通り、内容や運用方法を自主的に設定することができるのが特別休暇の特徴です。

    そのため、休暇取得の手段や目的を明確にすることで、会社・企業が従業員にどのように働いて欲しいのか。会社・企業が何を重要視しているのかといったメッセージを発信・浸透させていくことができるのです。

    社員の定着・採用に効果的

    いずれのメリットにおいても、既存の社員に対しての満足度を高め、今後会社に入社する求職者に対する発信とすることができます。そのため、積極的にこうした制度を設けて、今働いている社員の定着率向上と、求職者への訴求に活かそうとする会社・企業も少なくありません。

    もちろん、休暇中の人員の調整や給与の有無、期間などは十分考慮せねばなりませんが、他の制度に比べて比較的導入しやすいこともあり、注目されている制度なのです。

    特別休暇の種類

    次に、代表的な特別休暇について取り上げたいと思います。

    社員のモチベーションを高める目的のものから、企業・会社からのメッセージを発信するものまで、一言で特別休暇といっても様々なものがあることがお分かりいただけると思います。

    リフレッシュ休暇

    何らかの節目に文字通りリフレッシュをしてもらうために導入されるものです。

    5年や10年といった一定の勤続年ごと、もしくは一定の年齢になったタイミングで取得でき、永年勤続の表彰と兼ねた福利厚生とすることもあります。また、勤続年数が5年、10年、15年など、何を節目とするかは企業・会社によって異なる点も特徴です。

    結婚休暇

    人生の中でも特に大きな晴れの舞台、結婚式。海外挙式や新婚旅行もあり、本人からもまとまった時間を強く望まれる時期でもあります。

    企業・会社側から、晴れの舞台に立つ社員へのはなむけとして福利厚生に設定されるものです。日数の短い場合でも1日から2日程度、長い場合は3日から4日取得することができることが多いようです

    忌引き休暇

    家族や親族といった身内に不幸があった際は、本人は精神的にも時間的にも大変な時期。

    そんな場合に、有給休暇の許可や業務を軽減、企業・会社側からの負担を少しでも減らす福利厚生の一環として設定されるものです。配偶者もしくは子供、本人の父母に不幸があった場合に何日かという形で設定されることが一般的です。

    その他特徴のある特別休暇

    以上のような一般的な特別休暇以外にも世の中には様々な休暇が存在します。

    社員のモチベーションを高める休暇(失恋休暇、祭りだ!わっしょい休暇)や社員の啓発を促す休暇(サバティカル休暇、湯治休暇)、ペット忌引き休暇など企業によって様々なものがあります。

    特別休暇の導入企業事例

    それでは、その会社・企業らしさやスタンス、経営者の想いを体現する特別休暇とはどのようなものがあるのでしょうか。具体的に一つずつ見ていきましょう。

    祭りだ!わっしょい休暇|株式会社コヤマ

    株式会社コヤマは、コネクタやケーブル、医療用具の加工組み立てを行っています。

    本社のある山梨県村山市で毎年8月に開催される「徳内まつり」が開催され、コヤマも協賛しているのですが、このお祭りに参加しやすくなるように設けられた制度が祭りだ!わっしょい休暇です。

    所定の書面に参加する団体からの証明を得て、10営業日前までに申請を行うことで取得ができる有給休暇です。社員が遠慮して祭りに参加するのではなく、特別休暇として積極的に盛り上げていこうという制度です。休暇終了後は、祭りで撮影した写真を会社・企業に提出、広報面で活用される点も特徴です。

    サバティカル休暇|ヤフー株式会社

    通信大手のヤフー株式会社では、社員に納得感と働きがいを持って働いてもらうべく様々な制度を設けており、サバティカル休暇もその一つです。

    サバティカルとはラテン語で安息日を意味し、自分自身の今後のキャリアをたな卸し・整理するために活用してもらおうという制度です。期間は2~3ヶ月、最初の1ヶ月間は給与も支給される制度です。

    勤続10年以上の正社員を対象に、4ヶ月前までに申請することで取得することができ、どんなことに使っても良い制度なのだそうです。

    湯治休暇|株式会社温泉道場

    温浴施設を経営する株式会社温泉道場では、モデルとする施設へ自発的に視察に訪れることを推奨し、湯治休暇を設けています。

    3日以上連続で取得すること、2泊3日以上で県外の宿泊を伴う旅行を行うこと。更に、取得日の2週間前までに取得することが条件で、条件をクリアすれば上限3万円までの補助を受けることが可能です。

    実際にモデルとなる宿泊施設に客として滞在することで、多くの学びを得てもらおうという制度でもあるのだそうです。

    ペット忌引き休暇|日本ヒルズ・コルゲート株式会社

    ドッグフードやキャットフードなどのペットフードと扱う日本ヒルズ・コルゲート株式会社。同社では、「ペット」忌引き休暇を設けています。

    忌引き休暇を導入する会社・企業は数多くあれど、社員のペットに不幸があった場合に休暇が与えられる会社は珍しいかもしれません。

    飼っているペットがなくなった際、休暇が1日与えられるというもので、ペットフードを扱う同社らしさや事業内容とも合致した制度です。ペットと共に生きる会社であることを、特別休暇を通じて社内外にメッセージを発するものと言えるでしょう。

    まとめ

    最後に、今回取り上げた特別休暇について改めて簡単にまとめていきたいと思います。

    特別休暇とは、各会社・企業が社内の個別ルールに基づいて設定した休暇で、法律で定められている有給休暇などとは異なります。福利厚生の一つとして設けられ、内容や条件、期間や運用方法も会社・企業側が決定することが可能です。

    一言に特別休暇といっても、オーソドックスなものから、その会社・企業らしさやスタンス、経営者の想いを体現するものまで様々なバリエーションがあるの箱のような理由によります。

    そのため、特別休暇を活用することで、会社・企業側は社員のモチベーションアップを促し、会社・企業が何を重要視しているかというメッセージを社内外に発信・浸透させることができる制度なのです。是非とも社員の採用や定着のための施策の一つとして、積極的に活用していただけたらと思います。

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