5分でわかるメンタルヘルス対策|具体例・ツールは?

    働く環境が多様化し、様々なスキルが次々と求められつつある昨今。少なくない方が将来への不安や仕事や職場へのストレスを抱えているといわれています。

    メンタルヘルスに支障をきたして退職される社員が現れたり、メンタルヘルスの不調による労災補償を迫られたりするなどの例も枚挙に暇がありません。今やメンタルヘルスへの対応は会社・企業側にとって喫緊の課題となりつつあります。

    メンタルヘルスについての課題感から対策まで、実務に携わる企業の担当の方にとって役立つ知識をぎゅっとまとめてお伝えできればと思います。

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    メンタルヘルスとは?

    はじめに、そもそもメンタルヘルスとはどのようなものか。何故昨今注目されているのか、会社・企業側の対応状況はどのようなものなのか。ポイントに絞ってお伝えしたいと思います。

    メンタルヘルスとは?

    メンタルヘルスとは、その人の精神的な健康状態を指す言葉で、精神的なケアを行う場面において、「メンタルヘルスケア」だとか「メンタルヘルス対策」といった形で使われることが一般的です。

    業務や会社・企業の環境の中で受ける精神的なストレスが原因で、支障をきたすケースも少なくなくありません。特に、2000年代以降の経済情勢の悪化を受けて社員に過酷な労働を強いる会社・企業が頻出、環境や対策の整備が社会問題となりました。

    こうした時流の変化を受け、2013年厚生労働省から「第12次労働災害防止計画」が発せられました。そして、会社・企業における重点施策として、メンタルヘルスケア位置づけられ、対策に力が入れられるようになったのです。

    メンタルヘルス対策に対する会社・企業の実施状況

    それでは、メンタルヘルス対策に対する国内の会社・企業の対応状況はどのようなものなのでしょうか。

    厚生労働省の取りまとめた『平成28年「労働安全衛生調査(実態調査)」の概況』によれば、メンタルヘルスの問題が原因で長期の休職(連続で1ヶ月以上)をした労働者の割合は0.4%。メンタルヘルスの問題が原因で退職をしてしまって労働者の割合は0.2%となっており、いずれも平成27年調査からの変化はありませんでした。

    そして、会社・企業側のメンタルヘルス対策への取組状況は、対策に取り組む会社・企業の割合は56.6%、平成27年調査の59.7%から3.1%マイナスとなっています。

    いずれも、メンタルヘルスに対する会社・企業の対応実施状況はまだまだ道すがらといえるのではないでしょうか。

    ストレスチェック義務化

    上記のような変化を受け、会社・企業側が働く従業員の潜在的なストレスを察知し、早い段階からメンタルヘルスケアへの対策が求められるようになりました。

    平成27年12月より会社・企業ではストレスチェック制度が施行されています。

    ここでは、会社・企業に義務付けられているストレスチェックに関してお伝えします。どのようなことに取り組まないといけないのか、どのような対象に実施する取組みなのかなど、ポイントを絞って説明したいと思います。

    ストレスチェックについて

    そもそも、ストレスチェックとはどのようなものなのでしょうか。

    簡単に言えば、会社・企業で働いている人を対象に、選択式のストレスに関する質問を実施、回答で集まった結果を精査し、各人のストレスを把握する簡易検査のことです。

    2015 年 12 月から、法律の改正を受けて、50人以上の会社・企業では年一回の実施が義務付けられ、うつなどのメンタルヘルスの不調を予防する施策として期待されています。ただし、会社・企業で働く全ての人が対象というわけではなく、契約が始まってから1年未満の方や、労働時間が通常の4分の3未満の短時間労働者の方は対象外となります。

    ストレスチェックを実施する際の注意点

    ストレスチェックは、働く人の置かれているストレスを未然に察知し、個人や職場の環境改善の試金石とするものです。

    回答する各人の個人情報がきちんと保護され、正しい目的で利用するべきものであることは言うまでもありません。そのため、プライバシーの保護や回答者の不利益に働くような行為に結びつけることは禁止されています。

    会社・企業で働く方が安心して回答ができ、適切に対応、現状の改善に結び付けられるようにしていくことが大切です。その他、具体的な取り組みや考え方は以下もご参考ください。

    メンタルヘルス対策

    ここでは、実際に会社・企業側がメンタルヘルスに取り組む際のポイントを挙げていきたいと思います。

    メンタルヘルス対策は、予防のための1次予防、早い段階で兆候を把握・対策する2次予防、復帰をサポートする3次予防の3つの観点について説明させていただきたいと思います。

    1次予防:未然防止

    一次予防とは、メンタルヘルスの問題が起こる前の段階での取り組みです。ストレスを発生させない環境をつくり出すことで、メンタルヘルスの問題を引き起こさないように努めることなどが挙げられます。

    2次予防:早期発見・重症化予防

    二次予防とは、メンタルヘルスの不調者を早い段階で発見し対応するための取り組みです。ストレスチェックを実施したり、不調者の相談窓口を設けたりするなどの取組みが挙げられます。

    3次予防:復帰支援

    三次予防とは、実際にメンタルの問題が顕在化してしまった方を対象に実施される取組みです。発症後の治療だけでなく、復職後の求職者のサポートやフォローアップなども含まれます。

    1次予防:未然防止

    会社・組織で働いているメンタルヘルスが健康な方を対象に、現状の良い状態を維持し、問題発生を未然に予防するための施策です。

    職場環境の改善や働く人の健康維持・増進などを通じて問題の原因自体を除外する取組みが挙げられます。具体的には、働く人に過剰な負荷を与えないようにする仕事量のコントロールや指示命令系統・組織形態の整備といた大きな段階から、職場環境の温度や照明の明るさ、オフィス内の人員密集度合い、コミュニケーションの改善といった細かな段階まで多岐に渡ります。

    後述する2次予防や3次予防は、問題発生後の事後処理であり、根本的な改善には1次予防による対策が欠かせません。だからこそ、会社・企業を活性化させ、働く人の活力や生産性向上に寄与するのも1次予防なのです。

    短期的な効果は見えづらいものの、最も影響の大きい施策が1次予防といえるでしょう。

    2次予防:早期発見

    何らかの問題を抱えている可能性のある方、リスクの高い方を対象に実施され、ストレスチェックの診断結果を踏まえた対策などはこれにあたります。

    メンタルヘルスの問題が顕在化する前に早期に発見して対応したり、症状が重くなることを防いだりする取組みが挙げられます。

    具体的には、社員の行動や社員の変化に気がつくのは周囲の仲間がサポートできる状態を作ったり、問題の予兆を定量的・定性的に仕組みで察知できるようにしたりするなどが挙げられます。更に、実際に病気や急用が必要な方が見つかった場合、素人判断での応対は事態を悪化させる可能性があるため、医療に精通した専門化との連携体制を整備することなども含まれます。

    3次予防:復帰支援

    休職期間などからの社会復帰をサポートする取組みで、他の疾患との合併症や重症化を防止し、再発防止を目的とした取組みが挙げられます。

    メンタルヘルスを害して休職してしまった人は、職場に復帰することに焦りや不安を感じるケースが少なくありません。だからこそ、回復が堅調に進んでいるようにみえても、ふとしたきっかけから復帰のための努力が無に帰すことも少なくないのです。

    だからこそ、医師や専門家の診断結果や見解を取り入れる体制や、復帰する先の現場の受け入れ環境を整えるなど細やかな対策・対応が必要となります。

    メンタルヘルスに取り組む会社・企業事例

    ここでは実際にメンタルヘルスに取り組む会社・事例を紹介いたします。

    それぞれどのようなことに取り組んでいるのか、どのような工夫・特徴があるのかなど、取り上げていければと思います。実際に取り組む際の参考にしていただければ幸いです。

    株式会社アキュラホーム(東京都新宿区)

    1978年創業の住宅メーカーで、木造注文住宅の建設・販売を中心に全国で展開をしています。

    働く社員の健康管理やメンタルヘルスケアに始めて携わる女性社員が取組みを推進しています。最初は無料のツールを活用して、会社の強みを把握するとともに、その強みを更に高めるためにメンタルヘルスへの取組みを加速させていきました。

    また、産業医を本社以外の拠点の社員でも面談が可能なように整備するとともに、外部の相談窓口も設置し、多角的な対応が可能な組織を築きあげつつあります。

    長府工産株式会社(山口県下関市)

    1980年に住宅設備機器メーカーとして創設されました。

    以前から労働安全衛生委員会は設置・運営していたものの、社員の心の健康状態をチェックしようという想いから外部のヘルスアドバイスサービスを全社員対象に実施。これをきっかけにメンタルヘルス対策への取組みに更に注力するようにしました。

    実際に始めようとした際、何から始めるべきかが分からなかったため、研修を受けつつ取組みを推進しました。また、メンタルヘルスに関する情報をインターネットなどから収集し、社内で積極的に発信。担当者や責任者だけでなく、現場の社員にも情報が届くように工夫したそうです。

    結果、今では、複数の拠点それぞれの地元の労働基準監督署から適切なメンタルヘルス対策への取組みに対し高い評価を受けています

    メンタルヘルスに取り組む際のツール・サービス

    ここでは実際にメンタルヘルスに取り組む際に活用できるツールやサービスを取り上げていこうと思います。

    1次予防、2次予防、3次予防それぞれの観点で取り上げていきますので、取り組みたい段階に応じてご参考ください。

    メンタルヘルス1次予防に効果的なツール・サービス

    はじめに、根本的な問題解決である未然防止のための1次予防に取り組む際に活用できるツールやサービスを取り上げていこうと思います。

    組織力診断プログラム|株式会社船井総合研究所

    採用した人材の受け入れ体制が整っているかを検証するため、働く社員の声を元に各業種のコンサルタントが作成した診断プログラムです。

    「やりがいを持って働ける環境か」「安心して働ける環境か」といった項目で回答の収集ができ、優良企業の数値との比較が可能な点が特徴です。

    https://www.funaisoken.co.jp/

    メンタルヘルス研修|株式会社インソース

    講師派遣型研修や公開講座を通じて多数の研修を実施しています。

    年間受講者数は20,080名と数多く、一般社員向け、管理職社員向け、復帰支援者向けとカリキュラムを設け、内容をよく理解した・理解したという回答が93.9%にも上ります。
    https://www.insource.co.jp/kanrisyoku/mentalhealth_top.html

    メンタルヘルス2次予防に効果的なツール・サービス。

    次に、メンタルヘルス不調者の早期発見である2次予防に取り組む際に活用できるツールやサービスを取り上げていこうと思います。

    ALART|株式会社ドリームホップ

    会社・企業の担当者が対象者のデータを送付するだけで完了することができるストレスチェックのワンストップサービスです。

    1,000を超える会社・企業や官公庁、40万人以上のユーザーに利用され、システムの設定から、報告書の作成まで一気通貫でサポートが可能です。
    https://www.dreamhop.com/

    priskHR|株式会社ラフール

    Webで簡単手軽にストレスチェックを実施することが可能で、勤怠情報とリンクして分析も可能なサービス。

    ビッグデータを元にしたAI解析を導入することで、働く社員の状況はかなり正確につかむことが可能で、導入実績は500社を超えています。
    http://www.lafool.co.jp/

    メンタルヘルス3次予防に効果的なツール・サービス

    最後に、メンタルヘルス不調者の復帰支援である3次予防に取り組む際に活用できるサービスを取り上げていこうと思います。

    職場復帰支援にかかるモデルプログラム|産業保健総合支援センター

    メンタルヘルスを促進する専門スタッフが、会社・企業に対して職場復帰プログラム作成に関する助言等の支援を行っています。

    窓口相談や実施相談、研修も実施していますので、一度相談のために声をかけいみても良いでしょう。
    https://www.johas.go.jp/shisetsu/tabid/578/Default.aspx

    職場復帰支援プログラム|一般社団法人日本うつ病センター

    職場復帰支援プログラムとして、早期復職を目指す点を特徴としてすえています。

    休職中のケア、復職準備、復職後のケアまでを本人はもちろん、会社・企業の担当者、主治医とも連携しながらサポートします。
    https://www.jcptd.jp/rokubancho/health_center.html

    まとめ

    以上、メンタルヘルスの課題感から解決策まで、実務に携わる企業の担当の方にとって役立つ知識をお伝えいたしました。

    繰り返し述べた通り、メンタルヘルスへの対応は会社・企業側にとって喫緊の課題です。社員の定着や採用にも大きく寄与するメンタルヘルス。少しでも対策の必要性を感じられた際は、是非とも本稿をきっかけに取組みをスタート頂ければと思います。

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