オフィス緑化に取り組んでいる企業も増えてきました。
現在では、オフィス緑化で恩恵を受けている企業もあります。ただ、読者の中には名前は聞いたことがあるものの、概要がつかめていない人もいるはず。そこで今回は、オフィス緑化の概要やメリットを中心に紹介します。

そもそもオフィス緑化って何?
オフィス緑化という言葉をはじめて聞いた人もいるかと思います。はじめにオフィス緑化の概要を紹介します。オフィス緑化を考えている経営者や企業担当者の方は必見です!
オフィス緑化とは、単純に言うとオフィス内に植物を置くこと
オフィス緑化に取り組んでいる企業の多くは、社内に観葉植物を置いています。会社の受付やデスク周り、会議室などあらゆる場所で活用可能です。なかには、植物のツタを使って壁一面を緑で覆っている企業もあります。
なぜオフィス緑化は注目されているの?
オフィス緑化は、働き方改革の一種として注目されています。国内では農林水産省をはじめ、多くの会社でオフィス緑化に関する調査を行っており、さまざまなメリットが発表されています(メリットについては次章で説明します)。
また、海外でもオフィス緑化に取り組んでいる会社があるため、今後世界中で注目される可能性が高いです。ただし観葉植物の種類やオフィス内の環境によっては、害虫がたくさん発生するのでご注意ください。
観葉植物を置いてオフィス緑化をするメリットとは?
観葉植物を置いてオフィス緑化するメリットは多いです。ここでは、観葉植物を置くメリットを見てみましょう。
空気をキレイにする
観葉植物には、二酸化炭素の他に一部有毒ガスを吸収する働きもあります。たとえば、シックハウス症候群の原因となる「ホルムアルデヒト」については、観葉植物が50%以上吸収するともいわれています。職場付近や職場内の空気を観葉植物の力で浄化してみませんか?
目に優しい
多くの観葉植物は緑色です。緑色は目に優しい色といわれており、観葉植物を見続けると目の疲労度が減る効果があると報告されています。パソコンやスマートフォンを使う機会も増えているため、現代人にとって役立つでしょう。
ただ、人工物の緑色だとそこまでの効果は期待できませんのでご注意ください。
ストレス軽減
オフィス緑化でストレス軽減も期待できます。理由は、自律神経系統の交感神経の働きが抑えられ、副交感神経が活発に動くからです。
副交感神経が交感神経よりも優位に働くと「血圧の低下・緊張感の抑制」となり、ストレス軽減効果が期待できます。仕事に追われてココロに余裕がない方にも、オフィス緑化をおすすめしたいです。
実際にどんな観葉植物を置けば良いの?
ただ、観葉植物は上手く育たないと枯れます。枯れてしまうと葉っぱの色が茶色くなってしまい、オフィス内の雰囲気も台無しになる恐れも…。ここでは、初心者でも比較的育てやすい観葉植物を紹介します。
パキラ
パキラは中南米が原産地の植物で、場合によっては20m近くまで育ちます。日光が当たらない場所にパキラを置いても、他の観葉植物と比べて枯れにくいためおすすめです(日陰に長期間置くと枯れる確率は上がります)。
水やりだけで充分育つため、観葉植物初心者の方におすすめしました。ただし、寒さには弱いです。最低でも室内温度が5度を超える部屋で育ててください。
サンスベリア
サンスベリアはアフリカ地域を中心に生えている観葉植物です。室内温度が10度を超えている日当たり良好の場所(直射日光はNG)に置いて、適度に水やりすることで育ちます。
ただ、2年に1回は植え替えをしなければなりません。これは、土内の栄養素不足でサンスベリアが枯れないようにするためです。なお、植え替えは5~9月の暖かい時期が好ましいので覚えておきましょう。
カポック
カポックはアメリカが原産国といわれている植物で、別名「シェフレラ」とも呼ばれます。寒さに強く室温が0度以上であれば育つといわれています(ただ、なるべく温かい場所に置いた方が良いです)。
しかし、水をやりすぎると枯れる原因になるため要注意。乾燥に強い植物ですので、土が乾いたときに水をやる程度で大丈夫です。
オリーブ
油の原料として使われることがあるオリーブも育てやすいです。日当たり良好で、かつ風当たりが良い場所で育てるのがベストです。ただ、オリーブの実ができるまでには1~5年程度かかります。さらに2種類以上のオリーブを植えて交配させなければ、実が付かない場合もあるのでご注意ください。
ポトス
ポトスはソロモン諸島原産の観葉植物です。寒さには弱いですが暑さには強いです。日陰でもある程度育つため、初心者におすすめだといえます。サイズも小型~大型のものまであるため、雰囲気に合わせて選んでみてください。
育てやすい観葉植物でも、育て方は確認するべし!
育てやすい観葉植物を紹介しましたが、それぞれ育て方は異なります。水やりの量やタイミング・室温の設定は違います。観葉植物の育て方が載っている本もあるので、活用してみてください!
オフィス緑化に観葉植物を活用するときのポイント
オフィス緑化で観葉植物を活用するときは、いくつかのポイントがあります。ここでは、ポイントを5つ紹介します。
予算を決めておく
観葉植物の予算を決めておきましょう。観葉植物といっても、1つ数百円のものから数千円するものまであります。予算によって、設置できる観葉植物の種類、数は変わります。ただ観葉植物の購入・管理費にお金を使いすぎると、経営に支障をきたす恐れがあるため要注意です。
邪魔にならない場所に、観葉植物を置く
仕事の邪魔にならないところに観葉植物を置きましょう。「仕事中に観葉植物が手に当たる」「観葉植物がパソコンの画面を見えづらくする」状況になると、逆にストレスを抱える恐れもあります。
観葉植物のせいで、仕事が非効率になってしまっては元も子もありません。スムーズに仕事をするためにも、仕事の邪魔にならない場所へ観葉植物を置きましょう。
部屋に合わせて、観葉植物の種類を変える
観葉植物の種類で、部屋の雰囲気を決めることもできます。部屋の雰囲気を柔らかく見せたい場合は「葉が丸い観葉植物」を。スタイリッシュな雰囲気にしたい場合は「葉の先が尖った観葉植物」を置くと良いです。
また、大型の観葉植物を置くと部屋のダイナミックさを演出することもできます。各部屋をどのように魅せたいか決めてから、観葉植物を購入しましょう。
観葉植物を枯らさない
観葉植物が枯れると葉が茶色くなって、オフィス内の雰囲気が悪くなる恐れもあります。オフィス内を緑一色にし続けるためにも、観葉植物を枯らさないのは大事です。
観葉植物の手入れが面倒な方は、さきほど紹介した育てやすい観葉植物を活用しましょう。ただ、オフィス内の環境(室温・湿度など)で、最適な観葉植物は異なるためご注意ください。
専門家・コーディネーターの力を使う
観葉植物を上手く配置できたと思っても、社外関係者からのウケが悪いケースもあります。それを回避するには、オフィス緑化のデザインに携わっている専門家やコーディネーターの意見を参考にすると良いでしょう。
場数をこなしている専門家ほど、的確なアドバイスをしてくれる可能性は高いです。現在ではオフィス緑化のレイアウトをアドバイスする専門業者もあるため、活用してみてください(本記事終盤でも詳しく紹介してあります)。
オフィス緑化に取り組んでいる企業を見てみよう
ここからは、実際にオフィス緑化に取り組んでいる企業を3社紹介します。参考にしていただけると幸いです。
出典:https://www.park-corp.jp/
株式会社パークコーポレーションは、花の販売で有名な「青山フラワーマーケット」などを展開している会社です。デスク上や会議室など、いろいろな場所に観葉植物が設置されています。観葉植物の他に、色が映える花を所々に植えているのも特徴です。
出典:https://vis-produce.com/sp/
株式会社ヴィスは、オフィスのデザイン事業などに取り組んでいる企業です。空間デザインに関する賞も何度か受賞しており業界内でも有名です。もちろん、自社の空間デザインにも力を入れています。
東京オフィスでは植物を天井付近から吊るしており、従業員だけではなく来館者もリフレッシュできる空間づくりを意識しています。国内にオフィス緑化を広める、重要な企業だといっても良いでしょう。
出典:https://ibasho-ob.com/archives/4227
株式会社Legaseedは、人材業をメインに活動している企業です。企業向けコンサルティングも行っており社員教育なども行っています。オフィス内には大木が設置されており、ジャングル・公園にいる雰囲気にさせてくれるでしょう。
Legaseedでは、オフィス内を開放した状態で会社説明会を行っています。公式サイト内からの応募も可能なので、気になる方は参加されてみてください。
観葉植物販売・レンタル会社を使うとオフィス緑化を手軽に導入できる
観葉植物の販売・レンタル会社を使うと、オフィス緑化も行うときもラクです。ただ、どの会社を選べば良いか分からない人もいると思います。そこで最後の章では、おすすめの観葉植物販売・レンタル会社を紹介します。オフィス緑化に携わったことのある会社ばかりですので、参考にしてみてください。
出展:https://www.kokudoryokuka.co.jp/
国土緑化株式会社は、昭和52年に設立されて以来40年以上の歴史を持つ会社です。観葉植物のレンタル事業も行っておりさまざまなプランが用意されています。仮に、オフィス向けの標準的なプランであれば毎月数万円での利用も可能です。
しかも、レンタル申込時はコンシェルジュが訪問して、最適なプランを提供してくれるため、社内の空間デザインを決めるのが苦手な人にもピッタリです。
また、工事事業部門があるのも大きな特徴です。緑化事業を行っている会社なのに、建物の建築・改修・解体の依頼もできます。新社屋の建設などを考えている人は、ぜひご相談されてみてください。
出展:http://www.nettaien.com/
井上熱帯園株式会社は、創業から50年以上経つ福岡の会社です。過去に、2000社以上の企業と取引しておりオフィス緑化に関するノウハウもたくさん持っています。最大の特徴は、観葉植物を1個単位でレンタルできることです。
観葉植物のサイズが小さければ、毎月750円からレンタルできます。メンテナンスも毎月1、2回程度行ってもらえるため安心して観葉植物を育てられるでしょう。
ただ、サービス対象エリアは福岡県と佐賀県の一部となっています。レンタルサービスを利用する場合は、公式サイトでエリアを確認してから申し込んでください。
出展:http://www.uni-green.co.jp/category/references/rental-green/
株式会社ユニバーサル園芸社は、関西と関東を中心に展開している企業です。さらに、アメリカやシンガポール・上海にも関連企業を持っており、業界内でも会社規模は大きいです。こちらでも観葉植物をレンタルしており、いままでに1万社前後の取引実績があるとのこと。
社内には「園芸装飾技能士1級」「グリーンコーディネーター」の専門スキルを持っているプロもいます。オフィス緑化未経験の場合でも、安心して利用できるでしょう。また、ネット通販で観葉植物の販売も行っているため、レンタルを利用しない人にもおすすめです。
まとめ
オフィス緑化を進めると、会社・従業員にたくさんのメリットを与えます。その結果、社内の仕事がスムーズに進む確率も上がるためおすすめです。ただし、観葉植物は水のやりすぎや害虫の発生などで枯れることもあるので、観葉植物のメンテナンスはコマメに行いましょう。
もし、メンテナンスが面倒な人は育てやすい観葉植物を購入したり、観葉植物のレンタル会社にメンテナンスを任せた方が良いです。オフィス緑化を進めて、快適な職場空間を作っていただけると幸いです。
