くるみんマークは、次世代認定マークとも呼ばれ、2017年時点では全国で2,695社が認定を受けています。社会的評価を高めたり、求職者の企業研究の材料にもなったりもするため企業アピールとしても有効です。ここでは、くるみんマークの取得基準や認定を受けることの企業メリットを説明します。

くるみんマークとは?
くるみんマークは、社員の子育てを積極的にサポートしている企業に対して付与される認定です。
育児と仕事の両立支援
多くの企業では、産前産後休暇、育児休暇などの育児を支援する制度が制定されていると思います。しかし制度を取得しづらい環境にあると出産や育児をきっかけに、退職者が増えてしまいます。育児休暇や両立のための制度を気持ちよく活用でき、休暇復帰後も能力と経験を活かして働き続けられるような企業を増やすことがくるみん認定の目的です。最近は育児休暇の条件や休暇後の両立を支援する制度など、法定内容を超えて策定している企業も増えているようです。
くるみんマークの取得基準と内容
くるみんマークの認定を受けるには、10項目の基準をクリアする必要があります。この10項目も基準は、働き方改革、女性活躍推進法の一環のため、頻繁に見直しや改定が進められています。(2017年4月の改定が最新)
2017年4月に改定された内容
2017年4月に加えられた項目は、「正社員全体の時間外労働の月平均が45時間以内(法定)であること」と「組織の中に月平均60時間(法定)以上の時間外労働を行なう社員がいないこと」です。また男性社員の育児休暇取得については、以前の「1人以上」という条件から「7%以上」に変更となっています。
くるみん認定基準10項目
1.適切な一般事業主行動計画と目標を策定する
2.1の行動計画期間が、2年以上5年以下
3.行動計画を実施し、計画に定めた目標を達成する
4.2009年以降の行動計画を公表し社員への周知を行なう
5.育児に関する男性労働者の労働環境(AかBを満たすこと)
A・育児休業等を取得した該当男性の割合が7%以上
B・育児に関わる制度を該当男性社員の15%以上が利用、かつ育児休業取得は1人以上
※ 従業員300人以下は特例条件あり
6.計画期間内で女性労働者の育児休業等取得率75%以上
※ 従業員300人以下は特例条件あり
7.3歳から就学前の子育て中労働者に対する制度の制定
育児休業、所定労働時間制限、短縮、時間変更などに関する制度を設けている
8.社員全体の労働時間数に関して(2017年4月に改定)
正社員全体の時間外労働の月平均が45時間以内(法定)であること
組織の中に月平均60時間(法定)以上の時間外労働を行なう社員がいない
9.具体的目標値を定めて施策を実施していること(ABCのいずれか)
A・所定外労働の削減のための措置
B・年次有給休暇の取得促進のための措置
C・働き方の見直しと労働条件整備のための措置
10.法律に違反する重大な事実がないこと
参考:くるみん・プラチナくるみん改正認定基準一覧
くるみんマーク認定を受けるメリット
くるみんマークを取得すると、企業の商品や広告、求人案内などに記載、ロゴ表示することができます。これによって、働き方改革や女性が活躍しやすい職場づくりへの取り組み状況や社会貢献度をアピールすることが可能です。女性求職者に対しても「働きやすい職場」という印象を高めることができるでしょう。
まとめ
女性の働き方に配慮するくるみんマークの認定。今後も基準事項の改定は続く可能性が高いので、担当者は、目標達成のための施策実施とともに随時チェックが必要でしょう。厚生労働省や働き方改革についてのホームページなどでは、両立支援のための取り組み事例も紹介されているので参考にしてみてはいかがでしょうか。
