みなさんメタ認知という言葉をご存知でしょうか。パニックや悩みを抱えることなく、冷静に仕事を進めていくため上でメタ認知は必要不可欠といわれています。ここでは、メタ認知の必要性やその能力を向上させるトレーニング方法についてご紹介します。

メタ認知とは
メタ認知とは、自分の認知を客観的に認識することです。認知には知覚、記憶、学習、言語、思考などが含まれます。自分の思考を第三者目線で客観的に認識することです。
メタ認知は心理学的な専門用語で、脳機能や感情とも深く関わるものです。1970年代ごろから提唱されてきた概念ですが、昨今、教育やビジネス分野でよく話題に上がるようになり注目度が高まっています。
メタ認知の必要性
ビジネスの分野では、このメタ認知が社会人としての仕事や生活をスムーズにする欠かせないものという認識があるようです。ビジネスのどのような場面に関わるものかを見ていきましょう。
問題の発見
新しいことを学ぶときや入社したばかりのときに経験しやすいのが「どこがわからないかわからない」ということ。これはメタ認知が低い状態です。どこが問題になっているのかがはっきり認識できれば、何を、どうすればいいかという対処も見出しやすくなるでしょう。俯瞰してものごとを見るという視点がメタ認知には欠かせないのです。
自己の見極め
自分を客観的に認識することは社会人にとって重要なことといわれます。できること、できないこと、強みや弱み、長所や短所、自分の限界値を把握することもメタ認知です。自分を把握していることで自分は何をするべきか判断しやすくなります。
ビジネスシーンでは優秀な人ほど、自己認識や、その状況におけるメタ認知能力が高く、意図的に自分の感情をコントロールしながら冷静に仕事を進めていくことができます。
周りとの協調性
メタ認知が低いとひとつの思い込みや観念を頑固に信じ込んでしまうことが多いようです。それは周りの期待や認識とずれた行動や言動につながり、ものごとの停滞や失敗を招きやすくなります。いわゆる自己中心的な人、空気が読めない人というのは、固執している自分に気付けない=メタ認知が低いということになります。周りがどう感じているかを見ていくことも組織の中では欠かせないことですよね。
メタ認知はどうすれば鍛えられる?
自分の認知を自覚するメタ認知は、自分にしかできないことです。その能力はセルフトレーニングで鍛えていくことができます。効果が期待できるいくつかのトレーニング方法をご紹介します。
行動の意識化=記録する
自分を客観視していくためには、無意識の行動を意識化していくことが有効です。そのために行動を記録していくことがオススメです。記録するだけでも効果がありますが、振り返って傾向を分析することも役に立つでしょう。
考えを文章や図にしてみる
上記の記録することも含まれますが、自分の頭の中にあることを文章や図でアウトプットすることによって客観的な視点が養われていきます。なんとなくぼんやりとしているものを目に見える形にするプロセスがメタ認知を高めるでしょう。
深い会話の機会をもつ
どんどん自分を深掘りできるような会話の中でもメタ認知を向上させることができます。誰かと深く話しているうちに「自分はこんなことを考えていた」、「実はこうだったんだ」という気付きを得た経験はないでしょうか。それが自分のことを客観的に理解することにつながっていくのです。
まとめ
人それぞれ個性や能力は異なっています。一番わかっていると思いがちな自分自身のことは、案外把握できていないことも多いといわれます。メタ認知を高めることで、目標設定も的確になるのではないでしょうか。
