女性をサポートする福利厚生

    働く女性をサポートできる福利厚生とは?具体施策と導入ポイントを解説!

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    近年、職場の女性活躍を後押しするために、女性に特化した福利厚生の充実が求められています。実際にどのような福利厚生がマッチしているのか、導入ポイントや事例を交えて解説していきましょう。オフィスコンビニ型の健康社食の導入増加中!  1品100円で、24時間いつでも食事を提供できる「置き型社食︎のオフィスおかん」。  普段の食事補助だけでなく、人材定着、従業員満足度向上などの目的で全国で導入されています。 「オフィスおかん」の詳細をみる


    そもそも福利厚生とは?

    福利厚生 とは、企業が従業員に与える、給与を除いた報酬およびサービスのことです。福利厚生には、以下の2つの種類があります。

    福利厚生の分類

    ①法定福利厚生
    企業が必ず導入すべき福利厚生のこと
    ※健康保険・厚生年金保険・介護保険・労災保険・子ども・子育て拠出金の6種類が該当

    ②法定外福利厚生
    企業が自由に選べる福利厚生のこと、企業によって導入していない場合あり
    ※代表的な法定外福利厚生/家族手当の支給・健康診断補助・住宅手当(=家賃補助)・通勤手当など

    企業側が福利厚生を導入および運用する主な目的は、従業員およびその家族の生活の質向上と心理的安定、健康維持です。そして、従業員に対し働きやすい環境を整え、モチベーションアップにつなげることも福利厚生を導入する目的の一つとして挙げられています。

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    “働く女性”にフォーカスして福利厚生を整えるべき理由

    福利厚生を運用するにあたり、どのような従業員ターゲットにした方が良いか知りたいという人もいることでしょう。今日の働き方の傾向や社会課題の観点からすると、まずは働く女性にフォーカスを充てた方が妥当といえます。理由としては、次のとおりとなります。

    女性従業員の離職率の高さ

    ライフイベントによる女性の就業形態の変化

    出典:第1-特-27図 ライフイベントによる女性の就業形態の変化(平成23年)

    内閣府男女共同参画局ホームページで公表している「ライフイベントによる女性の就業形態の変化(平成23年)」によると女性は、結婚や出産などの人生の大きなライフイベントのタイミングで離職率が高い状態が続いています。

    その主な要因として挙げられるのが、次の4つです。
    ・仕事と家庭の両立が難しい
    ・残業時間が多い
    ・有給休暇が取得しづらい
    ・会社の産前産後のサポート体制が曖昧である、または充実していない

    以上の要因(課題点)の解決の近道は、やはり企業全体で女性向けの福利厚生制度を見直し、導入を検討することです。

    女性の活躍は企業の業績に良い影響をもたらす

    企業が、あらゆるバックグラウンドを持つ女性の活躍を後押し、福利厚生を充実させると、女性従業員のモチベーションが上がり、企業全体の業績が上がりやすくなります。

    自社のブランド力アップになり、人材が入りやすい

    女性目線で福利厚生の導入を進めると、社外から「子育てと両立しながら活躍ができる」「育休でブランクがあっても活躍の場がある」となどの良い印象を与えることができるでしょう。自社のブランド力がアップし、採用面でも優秀な人がエントリーしやすくなります。

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    女性に求められる福利厚生の例

    働く女性に求められている福利厚生は多岐にわたっています。詳細については以下のとおりです。

    ①休暇関連

    男性と異なり、企業で働く女性のなかには、家庭や健康などの理由で休暇の取得が必要になることがたびたびあります。ここでは、主な休暇をピックアップしてみました。

    生理休暇

    生理休暇 は、生理中および生理前の(PMS、月経前症候群)に頭痛や吐き気、腹痛などにより就業が著しく難しい状況の場合、取得できる休暇です。こちらの休暇は、労働者であれば誰でも取得申請が可能であり、正社員だけでなく、契約社員や派遣社員、アルバイト、パートなどといった非正規の労働者も取得できます。

    リフレッシュ休暇

    リフレッシュ休暇 とは、従業員の心身のリフレッシュを目的として付与される休暇です。こちらの休暇は、年間の取得日数などの条件は国のガイドラインが特に決められていないため、企業によって取得ルールが異なります。

    バースデー休暇

    バースデー休暇とは、誕生日休暇とも呼ばれており、従業員の誕生月のうち都合の良い平日に1日取得できる制度です。こちらの制度も従業員に必ず与える休暇ではなく、企業によってバースデー休暇を設けている場合とそうでない場合があります。

    ②住宅関連

    福利厚生は従業員の住まいのサポートにも対応しています。ここでは主な住宅関連の福利厚生を紹介していきましょう。

    住宅手当・家賃補助

    住宅手当および家賃補助 は、従業員の住まいに紐づく手当および一部の補助手当を支給する福利厚生の制度です。手当や一部補助の金額については、各企業で異なっており、従業員の給与をチェックし、金額を決定します。

    社宅制度

    社宅制度 とは、企業が所有もしくは借り上げている住宅を従業員に賃貸として提供する制度です。住まいのエリアや間取りの選択、住まい探しや賃貸契約などは、企業側が担います。

    ③出産・育児関連

    女性には妊娠や出産、そして子どもの成長といった、いくつかのライフイベントがあることでしょう。このような変化があっても女性が安心して働き続けられるよう、出産・育児関連系の福利厚生も提供しています。

    妊活休暇

    妊活休暇とは、妊娠を望む従業員が不妊治療が受けられることを目的とした休暇です。企業によって取得日数や条件などのガイドラインが異なっています。

    育児休暇

    育児休暇 とは、1歳に満たない子を持つ従業員が1歳の誕生日前日まで取得できる休暇制度です。1992年に施行され、1995年には「育児・介護休業法」として運用され、今日に至っています。近年、共働き家族の増加により、育児休暇のニーズが高まっている傾向です。特に女性が子育てと仕事の両立ができるよう、社会全体でサポートする流れが出てきています。

    子の看護休暇

    子の看護休暇 とは、子が負傷、もしくは疾病のお世話や予防を目的とした従業員に付与される休暇です。 労働基準法第39条 の規定により、年次の有給休暇とは別途付与されます。

    半休制度

    半休制度とは、半日の年次有給休暇制度のことです。労働基準法などで法的に定められた制度ではありませんが、労使双方の同意があれば半日分を「0.5日の有給休暇」として適用できます。

    なお、半休の区切り方は主に次の表の2通りあり、その区切り方も企業の方針や1日の労働時間などによって異なります。

    午前と午後で分ける

    例)9時~13時が午前、13時~17時が午後

    所定労働時間を2で割る

    例)労働時間9~17時(※お昼1時間を抜く)場合なら3.5時間が半休扱い

    ※「1日の前半に半休を取得する場合の就業時間は13時半〜17時まで」もしくは「1日の後半に半休を取得する場合の就業時間は9時~12時半」という流れで定める

    特に子育て中の女性従業員は、平日に子の園や学校の用事が入ることがあるので、半休制度がとても助かる制度です。また、妊娠中の女性従業員であれば、午前半休もしくは午後半休を取得して妊婦健診にも通えるので、仕事に支障を来す心配もありません。

    ④健康関連

    福利厚生は従業員の健康を支える役割を担っています。健康関連の主な福利厚生の種類については以下のとおりです。

    健康診断・人間ドック補助

    従業員が健康診断、もしくは人間ドックをした場合、補助してもらえる制度です。企業によっては、オプションとして入っている検診が、自己負担なしで対応できる場合があります。

    フィットネス補助

    企業が福利厚生としてフィットネスクラブ(スポーツジム)と契約していれば、従業員またはその家族はリーズナブルな価格で施設を利用できます。

    ⑤スキルアップ関連

    福利厚生は従業員のキャリアアップやスキルアップをサポートする役割を担っています。主な事例は次のとおりです。女性従業員でも出産や育児のブランクを埋め、スキルを増やしたい人もいるので、福利厚生としてスキルアップ関連を充実させると良いでしょう。

    書籍購入制度・スクール代補助

    福利厚生の一つとして、自己研鑽したいという従業員に、業務上必要な書類とスクール代の費用を企業がサポートする制度があります。

    メンター制度

    メンター制度 とは、上長以外の先輩従業員が、後輩従業員の業務のことやメンタル面など気がかりな点をヒアリングし、それを解決に導くための制度となっています。メンターを実施する効果として挙げられるのが、若手従業員の早期離職の未然防止などです。

    ⑥食事補助

    福利厚生における食事補助とは、従業員のランチ代などの飲食費を企業側が経費として負担することです。食事補助の提供スタイルは、社員食堂のブースで食事を提供したり、お弁当やお惣菜類を提供する配送サービスを利用したりなど、いくつかの方法があるので、企業のニーズにあったサービスをチェックしましょう。

    オフィスおかん

    オフィスおかん 」は、職場にこだわり素材の健康お惣菜を全国のオフィスにお届けする、利用者のニーズに寄り添ったシステムです。管理栄養士が監修したヘルシーで、かつ美味しいお惣菜がいつでもオフィスの冷蔵庫にストックされています。

    また、1品100円という価格設定であり、そして「いつでも・すぐに」食べられることが特筆すべき点です。テレワークの従業員にも対応しており、「 オフィスおかん仕送り便 」も展開しています。

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    人気福利厚生トップ20!従業員が本当に求める福利厚生集 | おかんの給湯室

    企業独自のユニークな福利厚生を導入している事例

    福利厚生は、「法定外福利厚生」としてユニークな制度を導入することができます。
    こちらでは、企業独自の福利厚生を展開している事例をピックアップしていきましょう。

    推しメン休暇制度|株式会社ジークレスト

    UNIQUE SYSTEMホームページ

    出典:UNIQUE SYSTEMジークレスト独自の制度

    株式会社ジークレスト では、1年に1度のペースでアニメやマンガ、ゲームのキャラクター、タレントや声優などといった自分がイチ推しメンバーの記念日やライブに参加できる休暇制度を導入。推し活対象の人やキャラクターのお祝いを支援する目的として、会社側が上限5,000円の活動費を負担しています。

    子連れ出勤制度|ソウ・エクスペリエンス株式会社

    SOW EXPERIENCEホームページ

    出典: SOW EXPERIENCE Inc.

    ソウ・エクスペリエンス株式会社では、2012年に子連れ出勤制度をスタートしました。オフィスには、安全に配慮した設備やエリアを設け、業務に勤しめる環境を整えています。

    フェス休暇|株式会社ココラブル

    ココラブルホームページ

    出典: ココラブル

    株式会社ココラブルでは、音楽フェス系の期間に休暇を取得できる制度「フェス休暇」という制度があります。実際にこの制度を活用して「FUJI ROCK FESTIVAL(通称:フジロック)」を満喫した従業員もいたそうです。

    女性が求める福利厚生導入のために必要なこと

    女性が求める福利厚生を導入する際、企業側の必要なアクションは次のとおりです。

    女性従業員の要望を聞く

    オンラインミーティングなどで女性従業員に必要な福利厚生がどのようなものであるか、要望を聞き、そのヒアリング内容に基づいて福利厚生の導入を考えていきましょう。これまで見えなかったことやわからなかったことが明確化し、必要な福利厚生が絞られてくるかもしれません。

    社内全体で現在の課題に対する理解を深める

    福利厚生を導入する前にやっておきたいのが、社内の福利厚生が従業員のニーズに合っているかいないかを確認し、課題点がいくつかあったらそれを社内で共有することです。社内全体で共通認識を持つと、課題が「他人事」でなく「自分事」として捉えることができ、理解が深まるかもしれません。

    働く女性が満足できる福利厚生を導入するなら、リアルな声に傾けよう

    働く女性が求めている福利厚生は、休暇・住宅・出産育児・健康・スキルアップ・食事の6点です。いずれも今とこれからのより良い働き方やライフスタイルを叶えられるような内容となっているのが特徴です。福利厚生の導入と運用は、法定外福利厚生というものがあるため、企業でも必要な福利厚生をピックアップできます。女性従業員の声を聞き、「最適な福利厚生は何か」ということを考えながら導入と運用を進めていきましょう。

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