就業規則とは?定める目的、作成方法と変更から届出方法を解説

    目次

    一定数以上の従業員が就業する企業では、従業員が守らなくてはならないルールとして就業規則を定めることが義務となっています。

    この記事では、就業規則を作成する目的や義務、作成および変更から届出方法について解説します。就業規則を作成または変更をかける際に、チェックしてみてください。

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    就業規則とは?

    就業規則とは、企業側と従業員のルールを定めた規則です。もう少し掘り下げていえば、従業員が就業する際の給与や待遇といった労働条件と、服装などの身だしなみやマナーといった従業員が最低限守るべき規律のことを指します。

    社内規定との違い

    社内規程も就業規則と同じく会社のルールです。社内規程は、企業が独自で決めたルールであり、経営から意思決定、業務マニュアルや組織構造など社内のあらゆる事柄を網羅しています。その一方、就業規則とは、就業時間や待遇といった就業にまつわる内容に絞られています。

    なぜ就業規則を作成しなければならないのか

    就業規則を作成する主な理由として、以下の4つが挙げられます。

    企業の秩序を保ち、利益アップをもたらす

    就業規則を設けていると、企業としての秩序を守り、利益を守れます。例えば、新商品情報を社外に漏らさない、従業員の給与など個人情報といったセンシティブな話題には触れないといった、いくつかの禁止事項を提示しておくと企業自体の秩序を守り抜けます。そのような取り組みによって、企業の利益アップへとつながっていきます。

    従業員とのトラブルを未然に防ぐ

    入社時に待遇などの労働条件を明記した雇用契約書がありますが、契約書に記載されていないトラブルの発生もないわけではありません。特に服務規律に関しては、雇用契約書に含まれていない事項もいくつかあります。そんなときに、就業規則があればトラブルの回避につながります。

    ほかにも就業規則は、従業員とその家族を守ることも可能です。例えば、就業規則としてハラスメントの言動や行動の禁止を定め、それらを周知することでトラブルが生じにくくなる効果をもたらします。

    企業の風紀とモラルを保つ

    就業規則では、学校の校則のように服装やマナーといった規律を定めています。例えば、従業員が取引先でトラブルとなったり、職場に相応しくない身なりをしたりするなどの企業に相応しくない振る舞いをしたら、厳重注意や懲戒解雇するといった決まりが設けられています。

    ほかにも度重なる遅刻や欠勤、勤務の怠慢も企業の風紀を乱す行為となるので、雇用主や上長は考慮しなくてはなりません。

    従業員のモチベーションアップにつなげる

    就業規則を設けることで、従業員の生産性と仕事の質の向上や、エンゲージメントのアップになることも。このような流れによって、従業員のモチベーションアップにつながります。

    就業規則で発生する義務

    就業規則を新たに作成したり、変更したりする際、企業の担当者は所轄の労働基準監督署への届け出が必要となります。そして、企業側は就業規則における3つの義務を理解しておきましょう。

    作成義務

    常時10名以上の従業員(※パートおよびアルバイトを含む)が在籍する企業では、労働基準法第89条に基づき、就業規則の作成が義務づけられています。就業規則が未作成の場合、30万円未満の罰則の対象となるので、注意が必要です。

    ただし、10名に満たない従業員が在籍する零細企業においては、作成義務はなく、就業規則の作成は任意です。とはいえ、従業員とのトラブル発生を考えると、就業規則を作成しておいた方が妥当といえるでしょう。

    届出義務

    就業規則の届出は、作成と同様、義務となっています。以下の3点を2部作成し、労働基準監督署に提出します。

    就業規則(変更)届

    就業規則(変更)届は、届出する際の就業規則の表紙となる書類です。厚生労働省の主要様式ダウンロードコーナーページ内の就業規則(変更)届の項目にあるWordPDFのフォーム(ひな型)をダウンロードし、そのまま活用できますが、このフォームが決まった様式ではありません。自社でアレンジして、オリジナルのフォームで対応することも可能です。

    ただし、任意で作成する場合、会社の名称、所在地、会社代表者の氏名の記載は必須となるので、抜け漏れがないよう内容に作成を進めましょう。

    こちらの提出は、1部は労働基準監督署の保管、もう1部は労働基準監督署の受付印を押されたものが返却されるので、自社で保管します。

    意見書

    就業規則の作成および変更をする際、従業員の過半数のなかで代表者を立て、意見を聴くことが必須。この意見書は、その代表者から就業規則の制定および変更に関して意見を聴取した「証」となります。

    就業規則(変更)届と同じく、厚生労働省東京都労働局の様式ページ内の就業意見書の項目からWordPDFのフォームのダウンロードが可能です。必要事項が記載されていれば、厚生労働省が提示しているフォームを参考に自社でアレンジして作成も可能。

    プリントアウトし、代表者に就業規則に関する意見を記入してもらい、最後に署名と捺印を依頼。代表者の意見がない場合でも、空欄にせず、「特に意見などありません」といったニュアンスで記入を促します。

    就業規則

    就業規則とは、企業で定めている就業規則の詳細を記したものです。内容については、各企業によって異なっており、介護および育児に関する休業、退職金などといった別の規程がある際には、就業規則と一緒に届出するのが必須です。

    なお、変更の場合に関しては、全文まるごと添付する必要はなく、変更になった箇所をピックアップし、内容をまとめる流れとなっています。

    周知義務

    就業規則は、作成するだけでなく、労働基準法第106条に定められているとおり、従業員に周知することも義務です。

    従業員へ周知する方法は、以下の3つとなります。
    ・書面を従業員へ交付する
    ・職場の見やすい場所に就業規則を提示し、備えつける
    ・パソコンなどの機器にデジタルデータとして保存し、従業員がいつでもチェックできるようにする

    就業規則の記載内容

    就業規則の記載内容として、労働基準法第89条に則り、記載が必須の事項(=絶対的必要記載事項)と、自社で定める際に記載が必須の事項(=相対的必要記載事項)の2つあります。加えて、この2つ以外にも任意ではありますが、記載が必要な事項があれば、一緒に記載しましょう。

    詳細については、以下のとおりです。

    絶対的必要記載事項

    絶対的必要記載事項で、必ず記載する内容は次の3つです。

    記載事項 記載内容(※抜粋)
    ①就業に関する事項 始業および終業の時刻、休憩時間、休日や休暇、交替制勤務の場合はシフトの時間帯も記載
    ②賃金の支払いに関する事項 賃金の決定、計算および支払の方法(※月給制や年俸制など)、賃金の支払いおよび支払時期、昇給のタイミング
    ③退職に関する事項 解雇の事由を含む

    相対的必要記載事項

    相対的必要記載事項は、以下の内容となります。

    記載事項 記載内容(※抜粋)
    ①退職手当に関する事項 退職制度を設けている企業は、従業員の該当範囲(例:勤続3年以上の正社員など)、退職手当の金額の決定、計算および支払いの方法(※一時金または年金)、退職手当の支払いの時期
    ②臨時の賃金(賞与)、最低賃金額に関する事項 臨時の賃金などの制度を設けていれば、その支給条件や支給額の計算方法、支払期日などを明確にさせる
    ③食費、作業用品などの負担に関する事項 食費および作業用品を負担させる場合は、その金額を記載
    ④安全衛生に関する事項 労働安全衛生法等に規定されている事項のなかで、当該事業所において特に必要な事項の細目(※法令に規定されていない事項でも、事業所にとって安全衛生上必要な項目も含む)
    ⑤職業訓練に関する事項 職業訓練中の従業員に対し、特別の権利義務を設ける場合があればそれに関する事項、訓練修了者に対して特別な処遇をする場合があればそれに関する事項を記載
    ⑥災害補償、業務外の傷病扶助に関する事項 災害補償および業務外の負傷や病気が生じた際の扶助に関する事項があれば記載
    ⑦表彰、制裁に関する事項 表彰制度がある場合、その種類および程度に関する詳細を記載
    制裁の場合、懲戒処分の事由・種類・程度・手続などの詳細を記載
    (※制裁は法令に違反するものだけでなく、公序良俗に反するようなものは除外)
    ⑧その他全労働者に適用される事項 ※上記以外に適用される項目

    任意の記載事項

    任意記載事項とは、自社の企業理念、就業規則を運用する目的、生産性の向上や維持に関する事項、法令に定められた事項の確認規定などを指します。

    就業規則の作成・変更、届出の流れ

    就業規則の作成から届出の流れについては、以下のとおりとなります。

    1.就業規則の作成

    就業規則の作成は、コストを抑えるなら自社の人事労務担当者でも可能ですが、やはり法的なことが絡む内容なので社会労務士や弁護士といった専門家に依頼した方が良いというケースもあります。コストや時間などを考えた上で、自社で対応するか、専門家に依頼するか決定しましょう。

    自社で作成する場合は、厚生労働省ホームページにあるモデル就業規則のページ(WordPDF)をダウンロードし、参考にしてみるのも良いでしょう。外国人の従業員がいる企業であれば、こちらのページ(※英語、中国語、ポルトガル語、ベトナム語)もチェックしましょう。

    2.就業規則の変更

    一度決定し、運用に至った就業規則も何らかの事情で変更しなくてはなりません。

    就業規則の変更のタイミングは、組織が大きく変わった、従業員が増えた、リモートワーク率が高くなったなどの自社の就業に何らかの変化が生じた場合です。

    なお、変更があった場合は、従業員の混乱を避けるよう、必ず周知しなくてはなりません。

    変更届のダウンロードは、厚生労働省の主要様式ダウンロードコーナーページ内の就業規則(変更)届の項目にあるWordPDFのフォームで対応可能です。

    3.就業規則の届出

    新規でも変更でも就業規則を届出する先は、所轄の労働基準監督署です。書類を直接提出するか郵送のほかに、e-Govの電子申請(※事前にログインできるように設定必須)にも対応しているので、ケースバイケースで届出方法を考えていきましょう。届出の期限は、就業規則の変更日までとなっています。

    就業規則の届出には、就業規則(変更)届と意見書(※前述に詳細を記載)もセットにし、それぞれ2部用意します。

    また、国内に東京や大阪といった複数の支店や事業所を構える企業に関しては、本社が一括して就業規則の届出するのではなく、それぞれの支店や事業所が届出することになります。この場合、本社の人事労務担当者は、各拠点に働きかけが必要です。

    企業と従業員の将来と安全のためにも就業規則を定めよう!

    就業規則とは、従業員が働く上で守るルールであり、常用10人以上が勤務する企業においては定める義務を設けています。就業規則を定めることは、企業の風紀を保つだけでなく、従業員のモチベーションアップになるといったプラスの効果をもたらすことも。

    そして就業規則や届出(変更)届などの必要な関連書類に関しては、厚生労働省が作成したテンプレートもあります。それらを有効活用しながら、自社にとって最適な就業規則を定め、運用してみてはいかがでしょうか。

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