働き方改革とは?概要と目的を理解して自社に活かそう!

    目次

    いまや社会全般に浸透した「働き方改革」。一億総活躍社会を目指し、少子化による人手不足の解消・長時間労働の削減・雇用形態による格差の是正などを行うことで、さまざまな人が働きやすい環境を整えることが目的です。

    働き方改革関連法の施策は「知らなかった」では済まされない重要な施策がいくつもあり、企業の担当者もしっかりと内容を押さえておく必要があります。

    この記事では、働き方改革関連法の基本から各施策の目的など、その全容を解説します。

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    働き方改革とは?誰もが自分に合った働き方を選択できる社会へ

    働き方改革とは、「雇用形態による待遇の不合理な格差」「長時間労働」などの是正により、労働者が健康で働きやすい環境を作り、結果企業の生産性を向上させようという取り組みのことです。

    厚生労働省は「働き方改革の目指すもの」として、労働者の1人1人がよりよい未来を描ける社会を目標にしています。日本はいま「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」「育児や介護との両立など働く人のニーズの多様化」などの状況に直面しています。

    こうした中、企業は設備投資やイノベーションによる生産性向上に加え、労働者の就業機会の拡大やモチベーション・能力を発揮できる労働環境を作ることが重要な課題になっているのです。

    また、この働き方改革が誕生した背景には深刻な労働力不足があります。厚生労働省の「日本の人口推移」によると、急速に少子高齢化が進み、総人口が2008年をピークに減少に転じている日本。総人口に占める65歳以上の人口割合である高齢化率では2020年に高齢化率は30%を超え、2065年には38%台になると推計されています。

    総務省の「人口動態・家族のあり方等社会構造の変化について」を参考に社会構造の変化をみてみると、核家族世帯が増えこれからも増加が見込まれています。また「専業主婦世帯と共働き世帯」によると1990年代後半には共働き世帯が専業主婦世帯よりも多くなり、2020年では専業主婦世帯に比べ2倍以上が共働き世帯です。

    今後は単身世帯や共働き世帯で育児や介護をしながら働く人が増えることが予想されます。こうした中、従来のようにフルタイム勤務や長時間労働をしつつ、自分や家族のケアをするのは困難でしょう。

    様々な事情を抱える人が働きやすくするために、時間的制約を下げたりフルタイム以外の待遇を改善することが必要です。働く人がよりよい暮らしを作っていくために、働き方改革を推進しなければならないのです。

    働き方改革の目的は「3つの労働課題」を解決すること

    労働人口の減少を乗り越えるには「介護・育児などを抱えた労働者の雇用」「長時間労働」「雇用形態による格差」の3つの労働課題を解決する必要があります。

    これらの課題を解決することで企業は労働力を確保することができ、結果として日本全体の生産性向上につながります。ここからは働き方改革がこの3つの労働課題をどのように解決するのか1つずつ解説します。

    柔軟な働き方や人材雇用を推進し、労働力を増やす

    就業中の女性の中には介護や育児との両立などで、従業員が働き続けられないという問題があります。また、内閣府の「高齢化の状況」によると現在就業している高齢者のうち約8割が高い就業意欲を持っていますが、短時間労働を希望する人が多いのが特徴です。

    働き方改革によって、個々の事情に応じた働き方を選択できるようになれば働くハードルが下がり、企業は労働力を減らさずにいられるでしょう。

    柔軟な働き方を推進するための施策として「高度プロフェッショナル制度の導入」「フレックスタイム制の清算期間の延長」「副業・兼業の推進」「産業医・産業保健機能の強化」などの対策が取られています。

    長時間労働を解消する

    過労死という言葉がそのまま「KAROSHI」と表現されるほど、日本の長時間労働は国際的に注目されています。2013年には国連の社会権規約委員会から日本政府は過労死問題について勧告されています。

    働き方改革における長時間労働是正」によると世界と比べても日本は長時間労働の国で、フルタイマーの場合は週49時間以上働く人が約3割。アメリカと比べるとアメリカは約1.5割のため、ほぼ倍です。

    また、長時間労働は「出生率」にも大きく関係するという見方もあります。企業側から長時間労働を求められる30代〜40代は子育て世代です。女性の場合はキャリア中断の不安から結婚・出産をためらったり、男性の場合は長時間労働のため育児に積極的に関われず子どもを持つことをあきらめるケースも。

    これらの課題を解決するべく働き方改革では長時間労働を是正するため「法改正による時間外労働の上限規制を導入」「勤務インターバル制度の導入」「健康で働きやすい環境の整備」といった施策を行なっています。

    非正規社員と正社員との格差を埋める

    厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(平成29年)によると、非正規社員の待遇は正社員の時給の5割〜7割に留まります。年齢が上がるにつれ正社員の時給は上昇しますが、非正規社員の時給は横ばいになっていて格差が広がっているのです。

    では正社員と非正規社員の業務内容が違うのかと現場をみてみると、両者の業務内容が同じということも珍しくありません。この課題を解決するため、働き方改革では待遇の格差を是正する「同一労働同一賃金」も施行されました。

    働き方改革関連法で何が変わるのか

    働き方改革関連法は大きく以下4つのテーマに分けることができます。

    1.多様な人材を活かす
    2.長時間労働を改善する
    3.多様は働き方を促進する
    4.雇用間格差をなくす

    ではそれぞれ具体的にどのような施策で課題を解決していくのでしょうか。テーマごとに働き方改革関連法施行によって変わることを確認していきましょう。

    1.多様な人材の活用で労働力を増やす

    多様な人材を活かし、労働力を増やすための施策は2つです。
    ・高度プロフェッショナル制度の導入
    ・産業医・産業保健機能の強化

    高度プロフェッショナル制度の導入

    目的:時間ではなく成果によって評価する
    施行:2019年4月
    法律:労働基準法、労働安全衛生法

    高度な専門知識が必要な業務かつ職務の範囲が明確、年収1075万円以上といた要件を満たす労働者に対して、労働基準法の規定に縛られない自由な働き方を認める制度です。この制度の適用は事前に労使委員会と労働者本人の同意が必要です。

    しかし、全く制限がない訳ではありません。企業は該当する労働者が健康的に働くことができるよう管理・監督する義務があります。

    具体的には年間104日かつ4週4日以上の休日を確保すること、健康管理時間の状況に応じた健康・福祉確保措置が義務付けられています。

    産業医・産業保健機能の強化

    目的:労働者の健康を守る
    施行:2019年4月
    法律:労働安全衛生法等

    労働者の健康を守るため、労働者数が50名を超える事業所において、産業医が労働者に対して行なった健康管理に関する勧告の内容などを衛生委員会に対して報告する義務が課せられました。

    産業医への情報提供も強化され、企業は1ヶ月あたりの時間外・休日労働時間が80時間を超えた労働者の氏名やその労働時間に関する情報などを産業保険業務を適切に行うために提供しなければなりません。

    また、労働者の健康情報の取り扱いに関して適切なルールを決め、労働者が安心して健康相談や健康診断を受けられるように環境を整える必要があります。

    2.長時間労働を改善し魅力ある企業へ

    長時間労働を改善する施策は以下の4つです。

    ・年5日の年次有給休暇の取得
    ・月60時間超の残業の割増賃金率引き上げ
    ・時間外労働の上限規制の導入
    ・「勤務間インターバル」制度の導入促進

    年5日の年次有給休暇の取得

    目的:年次有給休暇を取得しやすくする
    施行:2019年4月
    法律:労働基準法、労働安全衛生法

    法改正以前は年次有給休暇の消化義務がありませんでしたが、「労働者に年5日の年次有給休暇を確実に取得させること」が企業に義務付けられました。

    法改正以降、法定有給休暇が10日以上付与される労働者を対象に、企業は労働者の希望を確認した上で取得時期を指定し、年5日の年次有給休暇を取得させなければなりません。

    もし違反した場合には罰則も設けられています。年5日の有給休暇を取得させなければ、対象となる従業員1人につき30万円以下の罰金が科せられます。適応されるのは、労働基準監督署の指導を受けても改善されない場合ですが、企業側はこれまで以上に労働者の休暇管理をしっかりと行っていく必要があります。

    月60時間超の残業の割増賃金率引き上げ

    目的:残業の減少と補填の充実
    施行:2023年4月(中小企業)
    法律:労働基準法、労働安全衛生法

    現在の制度では1ヶ月に60時間を超える残業が発生した場合、その超えた分の時間外労働については法定割増賃率が5割です。しかし、潤沢な資金が必ずしもあるわけではない中小企業は5割以上への引き上げが猶予され、60時間を超える分の残業の法定割増賃金率も2.5割に据え置かれています。

    働き方改革関連法が成立し、2023年4月からは中小企業でも適用を開始します。具体例をあげると、1ヶ月に70時間の残業をさせた場合には、60時間分の時間外労働に関して割増賃金率は2.5割以上、60時間を超えた10時間分に関しては5割以上となります。

    時間外労働の上限規制の導入

    目的:労働者のワークライフバランスの確保
    施行:2020年4月(中小企業)
    法律:労働基準法、労働安全衛生法

    大企業に2019年4月から適用されていた時間外労働の上限規制。中小企業は、影響範囲が大きいことから、1年の猶予措置があり、2020年4月にスタートしました。

    法定労働時間の1日8時間、週40時間の範囲を超えて労働者を働かせる場合には36協定の締結が必要です。今回の規制ができるまでは、36協定を結んでいれば実質無制限で残業をさせることが可能でした。しかし規制後は、36協定を結んでいても残業の上限は月45時間、年360時間までと定められました。これを超えて残業させた場合には罰則も設けられています。

    また、「建設事業」「自動車運転の業務」「医師・⿅児島県及 び沖縄県に おける砂糖 製造業」は上限規制の適⽤が猶予され、2024年4月から施行される予定です。新技術・新商品等の研究開発業務については、上限規制の適用が除外されています。

    「勤務間インターバル」制度の導入促進

    目的:労働者に十分な生活時間や睡眠時間を確保させ働きすぎを防ぐ
    施行:2019年4月
    法律:労働時間等設定改善法

    勤務インターバルとは、前日の終業時刻から翌日の始業時刻の間に一定時間の休息を確保することを指します。勤務終了後に一定の「休息時間」を確保することで、労働者の生活時間や睡眠時間を十分に確保させる目的があります。十分な休息や睡眠は健康状態と密接に関わっており、労働者の健康が企業の生産性向上につながるメリットもあります。

    3.多様な働き方で誰もが働きやすい社会へ

    多様な働き方を推進する施策は以下の3つです。

    ・副業兼業を推進する
    ・「フレックスタイム制」の清算期間の延長
    ・ハラスメント防止対策

    副業兼業を推進する

    目的:多様な人材の能力発揮
    施行:2018年1月
    法律:厚生労働省が「モデル就業規則」を改定

    2018年は副業元年と言われていました。これは厚生労働省が、2018年1月に企業が就業規則を作成する指針となる「モデル就業規則」を改訂し、働き方改革の一環として「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」の規定を削除したためです。

    さらに2019年9月の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」の改定では、副業・兼業をする際の労働時間の管理や健康管理についてのルールも明確化されました。

    「フレックスタイム制」の清算期間の延長

    目的:より柔軟な働き方を実現するため
    施行:2019年4月
    法律:労働基準法、労働安全衛生法

    フレックスタイムは労働者が始業・終業時間を決められる制度で、子どもの送迎や介護など生活の都合に合わせて労働時間を設定できます。

    施行以前はフレックスタイムの精算期限の上限が1ヶ月までとされており、労働者は1ヶ月の間で労働時間を調整する必要がありました。2019年4月以降は働き方改革関連法案によりフレックスタイム制の改正により、精算期限の上限が3ヶ月と定められ3ヶ月の間に労働時間を調整できるようになりました。

    ハラスメント防止対策

    目的:多様な働き方を推進するため
    施行:大企業は2020年6月、中小企業は2022年4月(予定)
    法律:労働施策総合推進法

    ハラスメント防止対策とは労働施策総合推進法のことです。この中でパワハラなどの防止も規定されているためハラスメント防止対策とも呼ばれています。大企業では2020年6月より職場のハラスメント対策が義務化され、中小企業も2022年4月から適用されることが決定しました。

    職場においてハラスメントが発生すると、労働者のモチベーション低下、心身の不調や能力発揮を妨げる原因になります。また、企業にとっても職場秩序の乱れや業務への支障、人材の流出、社会的信用を失うなどの大きな問題にも発展しかねません。

    ハラスメントのない社会の実現に向けて、職場のパワハラ・セクハラを代表とするハラスメント対策を強化するために定められました。

    4.雇用間格差をなくす

    雇用間格差をなくすための施策は「同一賃金同一労働」です。

    同一賃金同一労働

    目的:雇用形態に関わらない公平な待遇を実施する
    施行:大企業は2020年4月、中小企業は2021年4月
    法律:パートタイム労働法、労働契約法、労働者派遣法

    同じ業務内容にも関わらず、非正規労働者は正社員に比べて低い賃金が支払われていることが、以前より問題になっていました。

    働き方改革関連法案により、待遇格差の解消が義務化されました。雇用形態に関係なく、同じ仕事をしているのであれば同じ賃金の支払いが義務付けられると同時に、待遇差がある場合にはその内容や理由について説明義務が発生します。

    働き方改革関連法への企業の対応

    ここまで働き方改革関連法がどのような目的で施行されたのかをお伝えしました。では働き方改革関連法を、いつ適用していけばよいのでしょうか。また、企業が働き方改革に取り組む際に活用できる助成金・補助金についても解説していきます。

    大企業と中小企業

    働き方改革法案における大企業・中小企業の判断は、「資本金の額または出資の総額」と「常時使用する労働者の数」で判断します。以下の図のいずれかに該当すれば中小企業、該当しなければ大企業と定義します。

    また、前述のとおり大企業と中小企業では各法改正の適用スタート時期が異なる場合があります。以下の図で1つずつ確認しておきましょう。

    働き方改革法 適用開始時期
      大企業 中小企業
    1 高度プロフェッショナル制度の導入 2019年4月
    2 産業医・産業保健機能の強化 2019年4月
    3 年5日の年次有給休暇の取得 2019年4月
    4 月60時間超の残業の割増賃金率引き上げ 適用済 2023年4月
    5 時間外労働の上限規制の導入
    ※建設、自動車運転の業務、医師、
    ⿅児島県及び沖縄県における砂糖製造業は例外
    2019年4月 2020年4月
    6 「勤務間インターバル」制度の導入促進
    ※例外規定の制定も可
    2019年4月
    7 副業兼業を推進する 2018年1月に
    モデル就業規則の変更
    8 「フレックスタイム制」の清算期間の延長 2019年4月
    9 ハラスメント防止対策 2020年6月 2022年4月
    10 同一賃金同一労働 2020年4月 2021年4月

    補助金・助成金の整備

    働き方改革を進めるために活用したいのが、国や各公共団体が支給する補助金や助成金です。各条件を満たした上で申請し、採択されれば労働環境を改善するための費用サポートを受けることができます。

    キャリアアップ助成金

    キャリアアップ助成金は、非正規労働者のキャリアアップを企業内で促進するために誕生した助成金です。非正規労働者を正社員化したり、処遇改善に向け取り組む中小企業がサポートされます。

    キャリアアップ助成金には以下の6つのコースがあります。

    1.正社員化コース:非正規労働者を正規雇用労働者などに転換、または直接雇用した場合に助成金
    2.障害者正社員化コース:障害のある有期雇用労働者等を正規雇用労働者等へ転換した 事業主に対して助成
    3.健康診断制度コース:有期雇用労働者等を対象とする「法定外の健康診断制度」を新 たに規定し、延べ4人以上実施した場合に助成
    4.諸手当制度等共通化コース:有期雇用労働者等に関して正規雇用労働者と共通の諸手 当制度を新たに設け、適用した場合、または有期雇用労働 者等を対象とする「法定外の健康診断制度」を新たに規定し、 延べ4人以上実施した場合に助成
    5.選択的適用拡大導入時処遇改善コース:労使合意に基づく社会保険の適用拡大の措置の導入に伴い、その雇用する有期雇用労働者等について、働き方の意向を適切に把握し、 被用者保険の適用と働き方の見直しに反映させるための取り組みを実施し、当該措置により新たに被保険者とした場合に助成
    6.短時間労働者労働時間延長コース:有期雇用労働者等の週所定労働時間を延 長し、新たに社会保険を適用した場合に助成

    時間外労働等改善助成金

    時間外労働改善助成金は「働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース)」と呼ばれています。支給対象となるのは中小企業です。

    このコースの支給対象となるには、以下のいずれか1つ以上の取り組みを実施する必要があります。

    1.労務管理担当者に対する研修
    2.労働者に対する研修、周知・啓発
    3.外部専門家(社会保険労務士、中小企業診断士など) によるコンサルティング
    4.就業規則・労使協定等の作成・変更
    5.人材確保に向けた取組
    6.労務管理用ソフトウェアの導入・更新
    7.労務管理用機器の導入・更新
    8.デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新
    9.労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新
    (小売業のPOS装置、自動車修理業の自動車リフト、運送業の洗車機など)

    ※研修には、業務研修も含みます。
    ※原則としてパソコン、タブレット、スマートフォンは対象となりません。

    業務改善助成金

    業務改善助成金は、中小企業・小規模事業者の生産性向上を支援し、企業内で最も低い賃金の引き上げを図るための制度です。機械設備やPOSシステムの導入などの生産性向上のための設備投資などを行って企業内の最低賃金を一定額以上引き上げた場合、その設備投資にかかった必要の一部が助成されます。

    この助成金の支給対象となるためには以下の要件を満たす必要があります。

    1.賃金引上計画を策定すること。事業場内最低賃金を一定額以上引き上げる(就業規則等に規定)
    2.引上げ後の賃金額を支払うこと
    3.生産性向上に資する機器・設備などを導入することにより業務改善を行い、その費用を支払うこと
    ( (1) 単なる経費削減のための経費、 (2) 職場環境を改善するための経費、 (3)通常の事業活動に伴う経費などは除きます。)
    4.解雇、賃金引下げ等の不交付事由がないこと など

    IT導入補助金

    IT導入補助金は経済産業省が管轄する補助金です。低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D型)においてはITツールの契約を行ない、新型コロナウイルスが与える影響を乗り越えるために必要不可欠な緊急のIT投資等を申請することができます。

    たとえば、テレワーク環境を整えるためにITツールを新たに導入する場合、そのツールの費用や導入するためのコンサルティング費用、必要なハードウェアのレンタルもIT導入補助金の対象となります。

    自治体による助成金

    厚生労働省や経済産業省が設ける助成金・補助金だけでなく、自治体独自の助成金が設けられている場合もあります。

    たとえば東京都では独自に働き方改革助成金を支給しています。TOKYO働き方改革宣言企業に承認された中小企業などで、働き方改革宣言奨励金制度設備事業を実施しているか、承認決定後3ケ月以内に新たに奨励金の制度設備事業の要件を満たす制度設備を実施している企業が対象となっています。

    このように自治体独自の助成金が見つかるケースもありますので、自社の事業所がある自治体の制度を調べてみるとよいでしょう。

    コロナ以後の働き方改革

    もともとテレワークは、政府の働き方改革の一環で行われていた取り組みです。働く場所を問わない柔軟な働き方を選択が可能になり、企業の生産性向上、長時間労働の削減、労働力不足に備える目的で推進されていました。

    しかし日本社会にテレワークが浸透することは難しくしばらく足踏み状態が続いていました。そこに新型コロナウイルス感染症が猛威を奮ったことで、日本でもテレワークが一気に加速しました。

    テレワークは一定定着したが、長時間労働に対する課題も

    テレワークの広がりを受けて、オフィス以外でも働けるスタイルが根付きつつあります。契約書や押印、会議などがオンラインで完結が可能になり、今までの非効率な業務の改善などを積極的に行なう企業も増えました。

    アウターコロナ・ウィズコロナの時代の働き方でテレワークをより活用していくなら、助成金の申請も検討してみましょう。たとえば、公益財団法人東京しごと財団ではテレワークの定着・促進に向け、都内中堅・中小企業等のテレワーク機器・ソフト等のテレワーク 環境整備にかかる経費に対し助成しています。

    しかしテレワークが定着した裏側で問題となっているのが、テレワークをしている従業員の長時間労働です。オフィスに出社していれば気持ちの切り替えができたけれど、テレワークだと際限なく仕事をしてしまうといった問題が起こっているのは非常に深刻な問題です。

    週休3日制の推進

    新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに、テレワークをはじめとする新しい働き方が広がりました。政府はさらに多様な働き方を推進するため、希望する人が週休3日で働ける制度の導入に向けて検討を進めています。

    週休3日で働く場合、休日を利用して他の企業で兼業を行うケースも想定され、選択的週休3日制は一億総活躍にもつながっていくことが期待されています。

    今後はリテンションマネジメントが重要視される

    従業員の勤務期間を長期化させることを、働き方改革の重要なKPIにする企業もあります。人材不足の日本において、従業員が長く働き続けられる環境を整え離職を減らすことは、企業の成長にとって不可欠です。そんな中、「リテンションマネジメント」が注目を集めています。

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    リテンションマネジメントで離職を防ぐ!10つの要素と事例を紹介

    リテンションマネジメントとは?

    リテンションマネジメントとは、従業員に長く会社で働いてもらい、その人のスキルを発揮してもらう人材定着・活躍のための人事管理手法のことです。ちなみにリテンション(維持・保留・引き留め)とマネジメント(管理する)の造語。

    労働者のスキルを向上させるために実施する教育・研修、生産性向上のために実施する福利厚生の施策を通して労働者に成長できることを実感させたり、魅力を感じてもらうことで離職の防止や人材定着につなげていくことで離職を事前に防ぎます。

    人手不足のなかで、やめない職場づくりが重要

    いまリテンションマネジメントが重要視される背景には、生産人口の減少や求人倍率の上昇があります。

    将来を期待し育成した従業員が離職してしまうのは、企業にとって大変痛手になります。企業を安定かつ継続して経営していくためには、リテンションマネジメントを通じて従業員が継続して活躍できるための環境を作ることが大切です。

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