テレワークの基礎知識 | 導入する際のメリットデメリットを解説

    働き方改革や新型コロナウイルスによる非常事態宣言を受けて、多くの会社で取り入れられつつあるテレワーク。

    今回は、テレワークについての基本的な知識、種類、メリットとデメリットなどの基本的な情報をわかりやすくまとめました。まずは、テレワークという言葉の指す意味を確認していきましょう。

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    テレワークとは?

    テレワークとは、「オフィスから離れたところで働く」という意味の言葉です。情報通信技術(ICT)を活用して、職場以外で仕事をする働き方のことを指し、似た言葉にリモートワークがあります。

    その歴史は意外にも古く、日本初のテレワークと言われているのは1984年、日本電気(NEC)での事例。当時は結婚や出産で退職してしまう女性が多かったため、人材流出を防ぐため郊外にサテライトオフィスが設けられました。

    現代ではテクノロジーも発展し、スマートフォンやパソコン、インターネットを使うことでさらにテレワークをしやすい環境になりました。オフィス以外での働き方もどんどん多様化している時代と言えるでしょう。

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    新型コロナウイルス感染症対策としてのテレワーク

    2020年1月から世界的に感染拡大を広げる新型コロナウイルス感染症。密集や密接、密閉を避ける「ソーシャルディスタンス」が重要となることから、人の集まる職場や満員電車を避け、テレワークを導入する企業が増加しました。

    参考:公益財団法人日本生産性本部HP

    公益財団法人日本生産性本部が5月に調査した「新型コロナウイルス感染症が組織で働く人の意識に及ぼす影響を調査(第1回 働く人の意識調査)」の結果レポートでは、「今後もテレワークを継続したい」と答えた被雇用者が6割強。利用者は、概ね満足している人が多いことが伺えます。

    日本国内での感染拡大が少しずつ落ち着きを見せている中、テレワークをそのまま続ける企業もあれば、全員出社の形に戻す企業もあります。業種、職種に左右されるものの、世間的には以前よりもテレワークをやりやすい環境なのではないでしょうか。

    テレワークの種類

    テレワークはどこで勤務するかによって「1. 在宅勤務」「 2.サテライトオフィス勤務」「3.モバイルワーク」の3種類に分類されます。

    会社の形態やテレワークを用いる目的などにより、どの種類のテレワークを利用するのかが異なってきますが、導入時に共通した問題点がでてくるのです。まずはそれぞれの特徴を確認しましょう。

    1. 在宅勤務

    テレワークで有名なものが在宅勤務。オフィスではなく自宅で業務を行うもので、育児や病気などで通勤や継続的な出勤が厳しい際に利用されることの多いテレワークとなっています。

    近年では通勤負担の軽減や生産性の向上、モチベーションアップを期待して、やむを得ない状況以外でも在宅勤務を主としたテレワークを推奨している企業も多くなってきています。

    2. モバイルワーク

    モバイルワークはテレワークの中でも最も手軽に始めることのできるテレワーク形態です。モバイルワークは、オフィスなどで基本的には勤務し出張や営業など、必要に応じて外部で業務を行うテレワークのこと。PCの持ち出し許可や無線ルーターの貸出しなどを行っている企業も多いのではないでしょうか。このようなモバイルワークを推進している企業もテレワーク導入企業と言うことができます。

    モバイルワーク型のテレワークを導入することで、書類の作成やメール送信などの本来オフィスで行う業務をどこでも行うことができ、営業効率や顧客訪問効率を上げることが可能です。

    3. サテライトオフィス勤務

    サテライトオフィス勤務もテレワークの一部に分類されます。サテライトオフィスとは会社の本拠地とは別の場所にあるオフィスのことです。

    東京に本社を持ちながら、地方にサテライトオフィスを置くような企業が近年増えてきています。サテライトオフィス勤務を行うことで、在宅勤務などのテレワーク形態以上に優秀な人材の確保を行いやすくなります。

    サテライトオフィスの運営を行うには拠点オフィスとの密なコミュニケーションが必要不可欠。チャットツールやテレビ電話ツールなどのテレワークツールを用いることで、離れたオフィスでも円滑なコミュニケーションが可能になります。

    また、サテライトオフィスはもちろんシェアオフィスやSOHOなどでの業務もテレワークに分類することができます。

    このように様々な業務形態で仕事を行うことのできるテレワークですが、テレワークを行うメリットとデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。

    テレワークのメリット

    テレワークを導入することで、多様な働き方が可能になります。

    参照:東京産業労働局HP

    東京産業労働局「令和元年 多様な働き方に関する実態調査」によればを確認したところ、在宅でのテレワークのメリットについて、「通勤時間・移動時間の削減」が 81.6%と最も多く、次いで「育児との両立」が44.5%、「業務への集中力の向上」が 42.5%、「家族と過ごす時間の増加」が 40.6%と続くことがわかりました(複数回答)。

    1.通勤時間・移動時間の削減

    テレワークでは、在宅勤務はもちろんのこと働く場所を選ぶことが出来るため、通勤の手間を無くすことができます。都内で働くサラリーマンの通勤時間は片道平均1時間程度。テレワークを使うことで、この通勤時間を業務に当てたり、余暇の時間に当てたりすることができます。

    社員にとって満員電車は、感染症罹患の危険があるだけでなく、受けるストレスも大きなもの。始業時点で身も心もヘトヘトという社員もいるでしょう。心身の健康のため、なるべくであれば避けたいというのが本音ではないでしょうか。

    2.育児との両立、家族と過ごす時間の増加

    自分の仕事場と生活環境の距離が近いテレワークは、家事、育児や介護との両立のしやすい働き方と言えます。本来であれば育児や介護のため仕事を離れざるを得ず、長期休職や退職を選んでいた社員も、自宅から引き続き業務に携わることができます。経営者にとっても人材を手離さないで済むことになり、大きなメリットと言えます。

    またテレワークを導入すれば、地方在住の方が都内の企業で勤務できることも。今までであれば単身赴任や引っ越しが必須でしたが、テレワークを行えばその必要はありません。家族と過ごす時間はそのまま、仕事に精を出せるでしょう。

    3.業務への集中力の向上

    オフィスだとどうしても周りに人が多く、話しかけられることも多いため、集中力が続かない場合があります。テレワークを活用することで、静かな部屋や落ち着いたカフェなど、自身が最も集中できる環境を選んで仕事に取り組めるようになります。

    また、テレワークを導入するにあたってはペーパーレス化が必須。オンラインでの情報共有や社内手続きが可能になり業務効率が向上した結果、重要な業務に取り組める時間の割合が増えることもあり得ます。

    テレワークのデメリット・問題点

    上記のようなメリットを得られる一方、テレワークだからこそのでもリットも。テレワークを導入する事によって考えられるデメリットは3つあります。

    参照:東京産業労働局HP

    東京産業労働局「令和元年 多様な働き方に関する実態調査」では、在宅でのテレワークのデメリットについて、「社内のコミュニケーションに支障がある」が35.8%と最も多く、次いで「勤務時間とそれ以外の時間の管理」が 26.7%、「長時間労働になりやすい」が 21.9%と続いています(複数回答)。また、社外でのインターネットを用いた業務について「セキュリティに不安がある」という声も見られました。

    1.社内のコミュニケーションに支障がある

    当然ながら、テレワークでは社内の人とのコミュニケーションの機会が減ってしまいます。これまで対面でミーティングを行なっていた場合は、オンラインで資料を渡せたとしても「この情報をどうやって伝えればいいんだろう」「相手はちゃんと理解しているだろうか」と戸惑いながら仕事してしまうことに。オンラインでのやりとりだとタイムラグの発生もあり、情報共有の難しさに頭を抱える場面も少なくないのではないでしょうか。

    また、普段であれば少し自席から立ち上がって社員の様子を伺えば、その社員が現在どのような業務状況なのか判断ができました。しかし、テレワークだとそうもいきません。もしかしたら進捗が遅れているなど、悩んで行き詰まっていることがあっても、一目ではわかりにくいのがテレワークの難点のひとつです。

    さらに、テレワークで仕事をしていると、同じ空間にいて顔を合わせるわけではないことから、雑談など軽いやりとりが激減する場合も。オフィシャルな内容ではない、ちょっとした会話が仕事上の大きなヒントとなったり、軽い情報交換が業務に役立ったりと、雑談って大事なものだったんだ……とその必要性に気づかされることもありそうです。

    2.勤務時間とそれ以外の時間の管理、長時間労働になりやすい

    オフィスに出社しないテレワークでは、タイムマネジメントが難しく、労働時間とそれ以外の時間をきちんと分けるのが難しいことをデメリットと感じる人が多いようです。家事、育児との両立が可能な分、子どもの世話をしながら仕事をしてしまったり、つい仕事以外のことに手を出してしまったり……。仕事のことだけに集中する環境が構築できていないと気分が削がれてしまいそうです。

    また、生活環境と仕事場の距離が近い自宅でのテレワークは、仕事とプライベートの境目が曖昧になり、いつまでも仕事してしまって気づけば夜中……ということも。せっかくのテレワークなのに、結果的にストレスを貯めてしまう原因になり得ます。

    3.セキュリティ確保

    テレワークの大きな課題のひとつはセキュリティ確保の難しさです。社内の情報を持ち出す機会が増えたり、情報を社外や自宅で閲覧する機会が増えることで、情報の漏洩などのリスクが高まります。

    実際にテレワークを行うにあたっては、必然的にオフィス外でのデータ閲覧や資料編集などのセキュリティの緩和が必要となります。セキュリティの緩和をした際にどのようなリスクが発生するかについても、あらかじめ勘案しておく必要があるでしょう。

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    コレで解決!テレワークを成功させるサービス6選

    テレワーク導入時には様々な課題が発生するものです。ですが、適切なツールやサービスを使うことで、ネガティブな影響を軽減することも可能です。
    以下でご紹介するのは、テレワークの際に便利に使えるサービスやツールです。自社の課題を解決できるかもしれません。

    Slackでコミュニケーションを活性化

    テレワーク導入の際に社内コミュニケーションを鈍化させないためには、オンライン上で手軽にやり取りが出来る環境が必要となります。そんなテレワーク導入の際に、オンライン上で手軽にやり取りが出来るようになるサービスが slack です。

    slackは、急速にユーザーを増やしているチャットサービスです。slackでは他のチャットサービスと同じように1対1の個別チャットの他にも業務やグループ別のチャットを作ることができ、リモートワークでも分かりやすくコミュニケーションを取ることができます。

    また、チャット上で使えるスタンプも豊富なため、ついつい業務上の会話ばかりになりがちのテレワークでもフランクに円滑なコミュニケーションを取ることのできるサービスと言えます。

    esa.ioでテレワークでも情報共有を的確に

    情報共有のしにくいテレワークでも情報共有を的確に行うことのできるサービスが esa.io です。 esa.io は「情報を育てる」ことに重きを置いたドキュメントの共有サービス。ドキュメントで情報を共有するときについつい「完成したマニュアルや議事録でないからまた後で共有しよう」と思ってしまうことは無いでしょうか?情報の伝達にタイムラグのあるテレワークでは、その見送り時間が情報共有を妨げる原因の一つ。

    esa.ioは作成途中のドキュメントもWIP (下記途中)として共有することができ、一つの情報をメンバー間で更新し合って情報を育てながら共有することのできる便利な機能があります。これならテレワークでも必要な情報を漏れ無く共有することができますよね。

    Trelloで業務状況を把握しやすく

    テレワークで把握しにくい互いの業務状況を分かりやすく可視化できるサービスがTrelloです。

    Trelloではメンバーと共有したボード上に、各タスクを書き出したカード管理できるサービスです。各タスクの進捗に合わせてカードを移動させて、タスクの進捗状況を把握できるため、離れて業務を行うテレワークでも誰が何の業務を行なっているのか?思うように進んでいないタスクは何なのか?を一目で把握できるサービスとなっています。

    オフィスおかんの仕送り便

    テレワークをすると食事がおろそかになったり、家にこまってしまったりしてしまいがちです。契約企業に健康的な惣菜を配達する「オフィスおかん」では、テレワークの広がりに伴い、「オフィスおかんの仕送り便」というサービスを展開しています。

    これは契約した企業の社員がテレワークを行なっている場合、その個人宅に社食を提供するサービスです。家事の負担が軽減されるだけでなく、健康的な惣菜でフィジカルヘルス・メンタルヘルスの健康向上にもつながります。育児をしながらテレワークを行う場合は、子どものご飯のおかずとしても使えます。

    社員同士のオンラインランチ、オンライン飲み会に利用すれば、同じおかずを食べながら「これ、美味しい!」なんて話題にもつながりそうです。
    企業側が契約するものなので、社員の負担はゼロ。社員の満足率向上にもつながりそうです。

    ZOOM、skype、Wherebyなどのオンライン通話ツール

    ミーティングや、軽い雑談も含めた話し合いを活発に行うには、チャットツールよりもオンライン通話、ビデオ通話ツールを使うことをオススメします。相手の声色や表情がわかりますし、会話のやりとりもしやすいです。

    オンライン通話ツールにはいくつもサービスがあり、それぞれに特色があります。スマートフォンにもパソコンにもアプリがあるもの、URL共有だけで接続可能なもの、時間制限がないもの、多人数で接続できるもの……。自社の業務内容やメンバーの状況に応じて、柔軟に使い分けるとよいでしょう。

    Remo

    ミーティングや話し合いではなく、雑談やコミュニケーションを深めるのに役立つのが「Remo」。独自のUIで、大きな部屋の複数のテーブルを自由に行き来してオンライン通話を楽しむことができます。時間制限があり長時間の接続はできないものの、オンライン上で「懇親会」を行うのにはぴったりのツール。

    なかなか大人数での飲み会や懇親会が開けない状況ではありますが、このツールを使うとオンライン上でわいわいと会話ができるので、社員同士のコミュニケーション向上に役立てられますよ。

    テレワークを活用している企業

    日本マイクロソフト

    もともとテレワーク用の就業規則が存在した日本マイクロソフト。かつては業務場所は自宅に限られ、2週間前に申請する必要があるなど制限がありましたが、現在は場所制限を撤廃し、前日までにメール申請すればOKとかなり緩和されました。

    「Microsoft Business」などのテレワーク用ツールの提供や、テレワーク導入検討中の企業向けの「セキュア リモートワーク相談窓口」の開設など、普及活動も行なっているマイクロソフト。自社にあるノウハウをもとに、今後業界を牽引していきそうです。

    サイボウズ

    サイボウズには「働き方宣言制度」という制度があり、自分の環境に応じて自由に働き方を宣言して決められます。例えば、月曜から水曜までは9時〜17時までオフィスで勤務、木曜と金曜は同じ時間で自宅勤務……など。突発的にテレワークをする場合でも上長の承認があれば問題ありません。

    サイボウズが働き方改革を始めたのは2010年のこと。当初はモラルの低下やセキュリティ不安、業務効率についての懸念があったものの、少しずつ実験を重ねながら調整を行なっていました。その結果、リスクを最小限にしながらも、「100人100通り」の働き方が認められるようになったのです。

    現在の「働き方宣言制度」が始まったのは2018年4月。その結果、社員満足度が大きく向上しました。離職率も4〜5%まで引き下げができています。テレワークの相談やノウハウを学べる「テレワークホットライン」の開設もあり、まさに多様な働き方分野の最先端企業と言えるでしょう。

    参考:サイボウズの「テレワーク」に関する情報を公開します

    自社に適したテレワークを導入しよう

    ここまで見てきたように一口でテレワークと言っても様々な形態のテレワークがあり、テレワークだからこそのメリット、デメリットがあります。

    テレワークの導入を考える際には、自分の会社の形態上どのテレワークが適しているのか?テレワークを導入した際のデメリットをどのように捉え、対策をすることができるのか?をしっかりと考えるようにしましょう。

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