社員寮の規則と運営方法とは?規定に入る事項と策定のポイントについて解説

    目次

    人材獲得競争が激しくなるなか、一定額までサポートする住宅手当や、住まい自体を提供する社員寮は、求職者が重視するポイントとなっています。新入社員の働きやすさに直結する「住居」は欠かせない準備のひとつ。特に、入居した従業員に規律を守ってもらうことは、整った社内環境のためにも必要なことです。

    この記事では、「社員寮」における規定の内容や策定のポイント、そして参考となる事例を交えながら解説をします。ぜひ規則を考える際にはチェックしてみてください。

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    社員寮とは?

    社員寮とは、企業が従業員の福利厚生の一つとして提供している居住施設を指しています。一般的に入寮できる対象の従業員は、オフィスから遠方に実家がある独身従業員と、転勤などの事情で家族と離れて暮らす単身赴任者です。

    こちらでは、社員寮の規則と運営方法のフォーカスし解説、合わせて参考例も紹介します。

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    社員寮は法律の適応外で規定をつくる必要あり!

    寄宿舎は、労働基準法第10章によって定められていますが、社員寮は特に法律による定めがありません。とはいえ、社員寮のルールを定めないと、寮内の風紀が乱れるだけでなく、トラブルも発生が多くなるのは言うまでもありません。だからこそ、規定をつくり、運営しておきたいものです。

    入寮する従業員が安心して寮生活を送るためにも、社員寮に入れる期間や条件、ルールなどを定めることは必要です。

    社員寮の種類

    社員寮の主な種類は、次の4つとなります。

    1,独身寮

    独身寮とは、その名の通り独身の従業員向けの住まいのことです。今も昔も若い層の従業員の比率が高く、企業として若手従業員が長期的に安定して働き続きられるよう、会社が借り上げた寮に住まわせる目的として独身寮を設けているケースもあります。

    間取りは、1人部屋もあれば2~4人部屋などであり、規模によって異なります。ほかにも浴室や洗濯機、食堂などの共有スペースを設けている独身寮もあります。

    自分で不動産を探して住まいを借りるよりも、独身寮は格安で借れるので、その分、貯金に回せるのが、独身寮に住むメリットといえるでしょう。

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    2,単身赴任寮

    単身赴任寮とは、家族帯同なしの従業員向け提供する単身向けの住まいです。転勤を命じられても、子どもの就学などの事情で、家族が一緒に転居できない場合、企業は単身赴任向けの住まいを提供します。

    また、企業によって、単身赴任寮と独身寮を同じ建物にしているケースもあるので、自分の同僚や部下が同じ建物で暮らしていることもあります。

    単身赴任寮も独身寮と同様、賃金が安いので、生活費をあまり圧迫せず、家計にさほど響きません。入居の手配を人事が対応してくれるので、多忙な従業員にとっては何かと助かることでしょう。

    3,社有社宅

    社有社宅とは、企業が不動産業者から賃貸物件を借り入れ、従業員に物件を貸し出す住まいを指しています。配偶者や子どもが一緒に居住できるのが、独身寮と単身赴任寮と異なる点です。企業が、社宅使用料として一部の家賃を負担するため、従業員が家賃の負担額が少ないのが特徴です。

    4,借り上げ社宅

    借り上げ社宅は、アパートおよびマンションを一棟または一部のフロアを借りることを指します。ほかにも企業も。また社員寮の管理会社と契約して、そこが運営する施設を利用する企業も増えている傾向です。

    社員寮の規定にいれる事項

    企業側が社員寮を運営する際、入寮する従業員が安心して生活できるよう、寮規定を定めることが必要不可欠です。寮規定の内容として入れる事項については、次の9つです。

    入寮に関する事項

    入寮に関しては、年齢などの入寮できる資格や入寮手続きの流れについて決めておきます。寮生活があまりにも長いと、人間関係の形成という目的からズレてしまう理由などから、「入社して2年まで」といった期限を定める企業が多い傾向です。

    また、入寮が認められても入居しない従業員がいることも想定し、「何日以内に入寮する」というルールも定めておきましょう。しなくてはいけないと定めておくと良いでしょう。

    退寮に関する事項

    部屋の無断改装や喫煙などの寮の規則に違反した、結婚や退職、入寮期間が一定の年月が経過した場合など、退寮に関する条件や流れについて定めておきましょう。

    結婚や退職、入寮期間満了による退寮は、事前に決定している事項です。退寮予定の1カ月前に申請するといった規則を定めておくと、手続きもスムーズです。

    寮費

    入寮や退寮の規定だけなく、寮費の詳細やルールも忘れずに決めておきましょう。なお、寮費の内訳は、家賃や光熱費だけでなく、修繕費や食費(※食事が提供される場合)、駐車代(※車で通勤する場合)も含まれているので、対象の従業員に説明します。共有施設や寮内の備品を壊した場合、修繕費を全額もしくは一部弁償する旨を伝えておきましょう。

    寮費の支払い方法は、基本的に給与天引きとなるので、規定に入れておくのが必須。入寮する従業員に忘れずに内容をチェックするよう促しましょう。

    管理体制

    入寮者が生活しやすいように、寮の共有スペースのメンテナンスや清掃、窓口の業務をはじめとする管理体制も明確にしておきましょう。管理人を配置する際は、業務内容や稼働曜日や時間も決めておきます。管理人を配置しない場合や管理人がいても清掃業務が業務範囲外なら、共有部分の清掃を入寮者が当番で運営しなければならないので、ルールも設けましょう。

    遵守事項

    社員寮における遵守事項とは、多岐にわたっており、寮の規模によって遵守事項が異なっています。主な遵守事項は次の3つです。

    整理整頓とクリンネス

    寮で快適に安全に生活するためには、共有物を整理整頓したり、掃除したりしてクリンネスを保つことも必要不可欠です。例えば、洗面所の水回りを拭く、シューズクローゼットを整理するといったことを意識すると、寮に住んでいる従業員の生活環境の向上につながります。

    共同生活のマナー

    各部屋の生活音やテレビといった騒音や不在時の施錠などをルールとして運営しましょう。

    外泊

    出張や帰省などで外泊をすることもあることでしょう。入寮者が混乱しないよう、申請方法と承認、管理も明文化していきましょう。

    門限

    社員寮の門限を設ける場合、時間だけなく、門限に間に合わない場合のルールを考えておきます。プライベートの外出で門限を過ぎる帰宅が多い従業員がいる場合の対応も明確にしておきましょう。

    部外者の立ち入り

    社員寮に出入りする家族や友人などの部外者に関しては、面会できる曜日や時間を決めておきましょう。加えて、事前に申請の有無についても考える必要があります。

    また、女性寮の場合、男性の立ち入りができないというケースが多いため、面会の線引きを定めておきましょう。

    禁止事項

    社員寮は複数の従業員が同じ建物で生活をしています。入寮者が快適に生活できるよう禁止事項を定めることも必要です。主な禁止事項については、以下のとおり。

    ・共有スペースでの政治および宗教活動
    ・ペットの飼育
    ・部屋の無断改装
    ・部屋での火気使用条件(※喫煙禁止、ガスコンロを使うときは換気をするなど)

    食事の有無

    食堂が併設されている社員寮の場合は、食堂の運営時間のほかにも外食や帰省などで食事が不要となる場合の申請ルールを決めておきましょう。従業員の食費の負担額については、会社が全額負担か一部補助について明確にします。

    社員寮の規則の策定ポイント

    社員寮の規則を定めるには、下記の策定ポイントを知っておきましょう。

    社員寮の目的を考える

    社員寮を設ける場合、目的を考えることが必要不可欠です。企業の規模や方針などによって目的は各企業で異なっていますが、人間関係が希薄となっている今日、社員寮をリアルなコミュニケーションを育む場として提供するケースがあるといわれています。

    このような目的で社員寮を運営するためには、コミュニケーションが図れる共有スペースの空間を工夫するなどの施策を考えていきましょう。

    入寮者に対し、過干渉にならない

    入寮者に対し、過干渉に行き過ぎた厳しい対応をしていると、社員寮の生活も苦痛になります。

    普段の業務にも何らかの影響を及ぼすかもしれません。社員寮のルールを最低限設けることは必要ですが、入寮者に判断を任せる範囲を設けることも必要です。

    社員寮の規則に関する参考例

    社員寮の規則の実際にどうなっているのが、知りたい方もいることでしょう。
    そんなときにチェックしておきたいのが、テンプレートです。規則を考えるときに参考になるテンプレートサイトを次のとおりピックアップしました。

    月間総務オンライン|資料を無料でダウンロード可能

    出典:社宅・寮管理規定 | 月刊総務オンライン

    月間総務オンラインは、企業の総務業務にお役立ちの商品がダウンロードで手に入れられるショッピングサービスです。社員寮関連のフォームは、社宅・寮管理規定のページで無料販売されており、手に入れる際には、必要事項にメールアドレスを入力する流れとなります。

    bizocean|ビジネス系テンプレートが豊富、

    出典:bizocean(ビズオーシャン)

    bizoceanは、日本最大級のビジネス系のテンプレートを公開するサイトです。書式、テンプレートだけでなく、書式の書き方、専門家のコラムも公開しています。

    (規程雛形)社宅・寮管理規程には、社宅・寮管理規程の雛形・サンプルもWord形式でラインナップされているので、社内規程を作成するときに活用できるかもしれません。無料でダウンロードできます。

    人事ゲート|人事・労務・総務系の情報に強み

    出典:人事・労務・総務のベストパートナー 「人事Gate(人事ゲート)」

    人事ゲートは、人事・労務・総務の問題解決や、便利な書式提供のほかにも、人事関連の制度や規則を解説しています。給与計算セミナーなどといった実務で活かせるセミナーも多数開催。社宅管理規程などのフォーマット(※ブラウザはChromeを推奨)も用意されています。

    タカヤ社会保険労務士事務所|人事労務の情報配信に強み

    出典:タカヤ社会保険労務士事務所

    青森県黒石市のタカヤ社会保険労務士事務所では、事務所の案内だけでなく、人事労務にお役立ちの情報も提供しています。社宅管理規程のページでは、サンプルを公開しているので、規定を作成する際に参考になることでしょう。

    適切な事項と策定ポイントを考えた上で社員寮の規定の運営に踏み出そう

    社員寮は、同じ建物で複数の従業員が生活をしているので、気持ち良く生活できるようにしたいものです。入寮者が満足して生活できるようにするには、社員寮の運営方法を決め、規則の策定ポイントを知っておくことが肝心です。

    テンプレートを参考にしながら、自社の社員寮の規定を考えてみてはいかがでしょうか。

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