リモートワークやテレワークなど多様な働き方が普及すると、オフィスで直接顔を合わせる機会が減り、社内コミュニケーションが希薄になりがちです。
希薄になりがちな社内コミュニケーションを活性化させるために、
オンラインでのコミュニケーションの重要性が高まっています。
オンラインでの社内コミュニケーションの重要性が高まるにつれ、
多くの企業ではコミュニケーションを円滑にするITツールの導入が進んでいます。
ただ社内コミュニケーションの重要性は理解していても、
実際にどのようなメリットや特徴があるのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、おすすめの社内コミュニケーションツールをピックアップしてご紹介します。

社内コミュニケーションツールとは
社内コミュニケーションツールとは、
一般的にビジネスチャットツールや社内SNS、グループウェアなどといわれています。
基本的なチャット機能はもちろん、各種情報共有・タスク管理など、
ツールによって活用方法は多岐にわたります。
これまでは社内メールといったコミュニケーションが主流だったものの、
社内コミュニケーションツールを使ったコミュニケーションへと移行しつつあるのが現状です。
社内コミュニケーションツールのは、スピーディかつ気軽に情報共有でき、
PC・タブレット・スマホなどあらゆるデバイスで使いやすいようデザインされており、
いつどこにいてもすぐ利用できるのが特徴です。
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社内コミュニケーションの重要性
HR総研がまとめた「社内コミュニケーションに関する調査」によると、
コミュニケーションに課題を感じている企業が全体の74%を占め、
多くの社員が「コミュニケーション不足は業務の障害になる」と認識していることがわかりました。
出典元:
【HR総研】「社内コミュニケーションに関する調査」結果報告
さらに、社員が課題があると感じている社内環境は、「部門間・事業所間」が68%と圧倒的に大きい数値をあらわしています。
出典元:
【HR総研】「社内コミュニケーションに関する調査」結果報告
また、社内におけるコミュニケーション手段で利用されているツールは、
「メール」が全体の8割以上を占めました。
一方で全体的に見た場合、メールよりも対面のコミュニケーションがやや少なくなっているのが特徴です。
出典元:
【HR総研】「社内コミュニケーションに関する調査」結果報告
メールが普及するとともに対面でのコミュニケーションが減り、
社内での円滑な意思疎通ができにくいと感じている社員も少なくありません。
また、社内で導入しているメールは電子メールが圧倒的に多いのが現状です。
電子メールのなかには、社外からのメールも含まれます。
社内でスピーディに解決したいこと、「報・連・相」も、膨大な数の社外メールに埋もれてしまうでしょう。
電子メールは、手軽で便利な反面、スムーズなコミュニケーションができなくなる場面も想定されます。
こうした社内コミュニケーション不足の懸念は、日本企業の大きな課題のひとつです。
この課題を解決する手段として、
社内コミュニケーションツール
が普及してきています。
社内コミュニケーションツールを活用するメリット
社内コミュニケーションツールを活用することで、主に以下のようなメリットがあります。
遠方の社員と円滑なコミュニケーションがとれる
電子メールでももちろん可能ではありますが、チャットやグループ機能など活用次第で、
1対1だけではなくさまざまな地域の社員と複数人で円滑にコミュニケーションがとれます。
電子メールだと定型文を使用するなど、形式的な連絡手段になりがちでした。
コミュニケーション方法に幅が広がるのが社内コミュニケーションツールの魅力です。
柔軟で密なコミュニケーションによってチームワークが強化
対面など、実際にコミュニケーションをとる頻度が少なくなれば、自然と意思疎通がとりにくくなるでしょう。
仕事の流れも滞りがちになったり、相手の考え方にも柔軟に対応できなくなる可能性もあります。
社内コミュニケーションツールを使えば、必要なとき、連絡できるときに受信・送信可能です。
柔軟性がありながら密にコミュニケーションをとりやすく、結果としてチームワークの強化につながります。
情報管理が一元化できる
複数の社員が関わってプロジェクトが進行している場合、必要な状況に応じて連絡をするのは大変です。
例えば社内コミュニケーションツールでグループ機能を活用すれば、
参加者は対象のプロジェクトの進捗状況を把握することができます。
情報が一元化できるので、プロジェクト全体のこと、
変更点などをそれぞれの社員が相互に理解でき、情報共有が可能です。
リアルタイムでコミュニケーションをとりやすい
上記のさまざまな情報は、送信した時点ですべてリアルタイムに公開されます。
電子メールなどでよくあるのが、メールの確認忘れですが、
社内コミュニケーションツールであれば、リアルタイムで、
どのプロジェクトに対してメール・通知があったのかが分かります。
タイムリーに円滑な対応が可能なので、社員同士での認識違いなどトラブルも防ぐことが可能です。
社内コミュニケーションが活発な職場は、職場の雰囲気がよくなります。
結果として離職率低下や優秀な人材の獲得に良い効果が期待できるため、
企業としても今後ぜひ活用したいのが社内コミュニケーションツールです。
社内コミュニケーションツールの機能
社内コミュニケーションツールには、それぞれのサービスによって豊富な機能がそろっています。
ここでは、社内コミュニケーションツールで活用されている主な機能についてご紹介します。
チャット機能
一般的なメールとは異なり、宛先の入力をすることなく1つの画面上で、会話形式でやりとりができます。
送信日時など送信履歴が残ります。
グループ機能
チャット機能は1対1だけでなく、グループで利用することも可能です。
グループ機能を使うことで、チームや目的別にグループを作成し、対象の社員を招待することで
全員とコミュニケーションをとれる「部屋」ができます。
通話機能・オンライン会議
音声通話やビデオ通話が可能です。
リモートワークやテレワークなど、離れた場所にいるメンバーと顔を合わせてミーティングすることもできます。
電子メールではできないコミュニケーション手段が選択可能です。
ファイル共有機能
WordやExcelなどのOfficeファイル、画像ファイルをグループチャット内にアップロードすることができます。
アップロードされたファイルはチャットに参加しているメンバーのみがダウンロード可能です。
グループでチェックしておきたい資料なども共有できます。
通知機能
メッセージが自分宛に届いた際、通知してくれる機能です。
重要なメッセージの見逃しを防ぐことができるのが、最大のメリットです。
タスク管理
忘れずに対応してもらいたい作業について、依頼先の社員にタスクを作成することができます。
依頼だけにとどまらず、その後、依頼した社員が納期までに完了し、
完了報告をするまでの一連の流れをツール上で共有することができます。
検索機能
ツール上で受送信したメッセージやチャット名など、検索することができます。
以前にやり取りした内容やプロジェクト終了後に確認したい内容などがあれば、すぐに確認することが可能です。
おすすめ社内コミュニケーションツール
ここで、おすすめの社内コミュニケーションツールをご紹介します。
それぞれのツールによって価格もさまざまですが、
なかには無料でお試し期間を設けているサービスもあるので、参考にしてみてください。
chatwork
チャット機能を主体として、ビデオ通話機能・タスク管理機能・ファイル共有機能など、主な機能がそろったツール。
国内で開発されたツールであるものの、世界各国で活用されている定番ビジネスチャットツールのひとつです。
参考元:
・
chatwork
Slack
アメリカ発の社内SNSツールであり、chatworkと並び2大チャットツールとして知られています。
チャット機能やリマインダー・画像共有など幅広い機能があります。一方でタスク管理機能はついていません。
Slackの機能でも特徴的なのがインテグレ―ション機能です。
例えばSlackとGoogleカレンダー・skypeなど他サービスとの連携ができます。
Googleカレンダーにスケジュールを記載している場合、期限が近づくとSlackに通知がくるので大変便利です。
参考元:
・
Slack
LINE WORKS
プライベートで利用している方も多いLINEが提供しているビジネス向けチャットツールです。
普段からLINEを利用している場合、スムーズに使いはじめられるでしょう。
PCアプリを使って、パソコン画面を共有して音声通話ができるのも魅力です。
LINEスタンプも活用でき、トーク、カレンダー、ホーム、アンケート、アドレス帳など
社内で円滑にコミュニケーションをとるのに十分な機能がそろっています。
参考元:
・
LINE WORKS
TeamHack
TeamHackの特徴は、タスクやドキュメントごとにタスク機能がついていることです。
また、タイムトラッキング機能では、進捗度がスムーズに確認できるようになっています。
タスク管理に利便性が高く、一括ですべて管理できるのが魅力。
まずは無料お試しプランから登録してから、必要に応じて有料登録する料金形態です。
参考元:
・
TeamHack
Talknote(トークノート)
導入企業は2万社以上であり、多くの企業が利用しています。
チャット機能のほか、タスク管理・タイムラインなど一般的な機能もあるなか、特徴的な機能がオーバーワーク検知とアクションリズム解析。
オーバーワーク検知は、アクセス時間帯をもとにして社員の勤務時間などの状況を把握することができます。
アクションリズム解析は、利用データをある一定期間解析し、それぞれの仕事における状況・リズムをチェックし、仕事への意欲などを判断します。
社内コミュニケーションだけに限らず、働き方にも注目したツールです。
参考元:
・
Talknote(トークノート)
おすすめ社内コミュニケーションツール・金額比較一覧
上記でご紹介した各種ツールの
金額比較一覧
です。
無料で利用できるお試し期間もありますので、ぜひ参考にしてみてください。
サービス名
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月額(1ユーザー)
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無料お試し期間
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備考
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chatwork
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無料・パーソナル400円・ビジネス500円・エンタープライズ800円 |
なし |
無料の場合は累計14グループチャットまでのほか、1対1でのビデオ通話/音声通話(PCのみ)5GBストレージまでなど、制限あり。 |
Slack
|
無料・スタンダード850円~・プラス1,600円~ |
なし |
無料の場合、メッセージ検索(最大10,000件)、アプリとインテグレーション(最大10個)、1対1のビデオ通話など制限あり。 |
LINE WORKS
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ライト300円~・ベーシック500円~・プレミアム1,000円~ |
あり(30日間) |
社内外のLINE WORKSユーザー、ベーシックなLINEユーザーとも1:1でコミュニケーション可能。 |
TeamHack
|
無料・ビジネス1,000円~・フリーランス1,250円~ |
あり(無料登録からスタート) |
まずは無料登録し、その後プランをアップグレード。無料プランは最終ログインから1年間が経過した後、強制退会・データ削除 |
Talknote(トークノート)
|
基本プラン(契約内容によって異なる) |
あり(14日間) |
公式サイト内に導入事例があり、他企業の活用方法を学ぶことができる |
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社内コミュニケーションツール活用における注意点
社内コミュニケーションツールは便利に活用できる反面、
気をつけておきたい点
もあります。
ここでは、ツールの導入・活用において注意しておきたい点を2つご紹介します。
社内全体にツールが浸透するよう配慮する
社内コミュニケーションツールは、非常に便利で柔軟に利用できます。
しかし、その使い方がなかなか受け入れられず、
企業内にうまく浸透しない
という懸念の声も聞かれます。
若年層ではプライベートでもSNSなどを利用している方が多いですが、
特に中高年層などでは社内コミュニケーションツールを
うまく使いこなせないと悩んでいる方も少なくありません。
社内コミュニケーションツールは、一部の部署だけでなく、全社一括で導入する場合がほとんどです。
導入時の研修はもちろん、必要に応じてツールの使い方をはじめ
便利な活用方法を学ぶ時間を提供するのも企業の務めでしょう。
対面でのコミュニケーションも大切に
社内コミュニケーションツールに依存しすぎてしまい、
対面で生の声を聞く機会がまったくなくなってしまうのも問題です。
便利だからとチャット機能ばかり活用せず、
ミーティングなど社員同士が顔を合わせる機会を設けるようにしましょう。
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まとめ
社内コミュニケーションツールは、メッセージのやり取りやファイルの共有機能はもちろん、
通話機能、スケジュール管理機能、タスク管理機能など、メールにはないさまざまな機能を持っています。
一方で、使い方をはじめ、現在使用しているツールと大きく異なる企業もあるでしょう。
企業内でツールの活用・浸透に不安があり、現状から抜け出せない企業も少なくありません。
本記事で紹介したツールは、お試しで無料からはじめられるものもあります。ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
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