柔軟な設計ができている企業は3割未満!コロナ禍で変わる職場の「集まり方」

    目次

    人と組織に関する研究機関・リクルートワークス研究所は、コロナ禍を契機に広がったリモートワークなどの新しい働き方が、職場の“集まり方”にどのような影響を及ぼしたのか、実態を調査しました。

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    コロナ禍における「職場の集まり」の変化

    コミュニケーションの総量、37.6%が減少。「変わらない」は5割を超える結果に

    コミュニケーションの総量については、回答者の 37.6%がコロナ禍前と比べて「減少」と回答しました(「減った 9.2%」「やや減った 28.4%」)。「減少」の割合がもっとも高いのは「他部署」とのコミュニケーションで、35.9%(「減った 12.1%」「やや減った 23.8%」)でした。

    一方で、コロナ禍でもコミュニケーション総量が「変わらない」と回答したのは 53.5%で半数以上でした。

    4割超の人が、雑談や部署外の新たな出会いが減少したと回答

    どのような「集まり」が減少したのか、職場における会議や会話の機会の中で減少したものを尋ねました。上位10 位までを見ると、コロナ禍で開催が難しかったランチや飲み会、研修やイベントといった場に加え、仕事とは関係のない雑談や他部署や社外の人との新たな出会い、たまたまの出会いが減少している人などが4割を超えることが明らかになりました。

    目的が明確な「集まり」が増加、一方、「ちょっといいですか」「仕事とは関係のない雑談」は減少

    目的が設定された場(「情報伝達のための会議」「意思決定・合意形成のための会議」「ブレーンストーミングや意見交換のための会議」「経営や事業の方針伝達のための会議」)のうち、「情報伝達」や「意思決定・合意形成」は、増加が減少を上回っていました。

    一方、「仕事とは関係のない雑談」は 45.1%が、「会議の前後に発生する会話」は 35.2%が「減少」と回答しました。

    「職場の集まり」が変化したことによる影響

    コミュニケーション満足度の低下は 29.2%、特に他部署とのコミュニケーションが低下傾向に。一方、「変わらない」は6割を超える

    コミュニケーションの満足度は 29.2%が低下(「下がった 5.8%」「やや下がった 23.4%」)と回答しました。関係者別では「他部署」とのコミュニケーションの満足度が他に比べてより低下(28.4%)(「下がった 6.7%」「やや下がった 21.7%」)している傾向がみられました。

    全体の満足度が「変わらない」と回答した人は 63.2%でした。

    中長期的な課題は、「ノウハウの継承」が1位に。続いて、「職場の一体感」「モチベーション」が挙がる

    職場のコミュニケーションが変化したことによる中長期的な課題の上位は、1位:仕事のノウハウが継承されないこと、2位:職場の一体感やチームワークが弱くなること、3位:離職者ややる気のない人がでてくることでした。

    コミュニケーション課題の背景から見える改善の道筋

    一体感や仲間意識は「減った」と「増えた」で回答割れる、新規事業への取り組みにもばらつき

    コミュニケーションの満足度が低下した背景を探索すべく、職場での取り組み内容ごとのパフォーマンスの増減を聞くと、30.4%が「一体感や仲間意識」が「減少」と回答しました。

    その一方で、約1割が「増加」と回答。「新しい取り組みや新規事業」については、21.3%が「減少」と回答する一方、16.3%が「増加」と回答しました。

    職場の一体感や仲間意識の増減を分けるのは、「職場全体で同じ経験をすることを大切にしている」こと

    「職場の一体感や仲間意識」が減少した群と、増加した群におけるコミュニケーションの特徴について平均値を比較したところ、特に差が大きかったのは、以下の5項目でした(図表 2-4)。

    「職場全体で同じ経験をすることを大切にしている(推奨している)」の平均スコアでもっとも大きな違いが見られました。

    中長期的な課題を解消するためのコミュニケーション上の工夫

    「会議での発言促進」と「雑談の場づくり」を工夫、「目的に応じた場の使い分け」は 28.5%に留まる

    職場内のコミュニケーション課題を解決するための工夫では、「会議などで職場のみんなが参加できるよう、発言を促したり意見を尊重したりする」「日常的に雑談など気軽に話ができる職場風土をつくろうとしている」とする人が3割を超えました。

    「目的に応じて、対面、オンライン(ビデオあり・音声のみ)の場をうまく使い分けている」のは 28.5%で、目的によって場を使い分けているのは3割弱に留まることが示されました。

    詳細なデータを確認すると、企業規模別に差が見られており、300 人未満の企業では対応が遅れがちで全体的にスコアが低いことが明らかになっています(注)。

    「職場のコミュニケーション上の工夫」自由記述

    ・自分が抱えている業務上の課題を聞いてもらう(47 歳・一般社員)
    ・ちょっとした雑談を意図的に行っている(53 歳・部長)
    ・部下とはリモートの時でも、電話、チャットで 1 日 1 回はコミュニケーションをとる(49 歳・課長)
    ・2週間に一度の課内会議で、1 人一言を話してもらう。近況の変化など何でもよい(51 歳・専門職)

    「集まり方」のバリエーションの工夫が効果を高める

    伝達目的の場は半数以上がオンラインの有効性を支持。創発の場は、管理職とメンバーで異なる結果に

    「情報伝達のための会議」「経営や事業の方針伝達のための会議」などの、「機能的伝達」を目的とした会議については、「オンラインのほうが対面より有意義な場になる」「オンラインでも効果は同じ」とオンラインの有効性を示す回答が半数以上でした。

    一方で、「ブレーンストーミングや意見交換のための会議」などの創発的な会議は、「対面のほうが有意義」と回答した人と、「オンラインでも対面でも同じ」の回答がほぼ同率でした。

    回答者の役職ごとに集計すると、特に「ブレーンストーミングや意見交換のための会議」についての回答傾向が異なります。

    管理職では「対面のほうがオンラインよりも有意義な場になる」と回答した割合が 44.2%でもっとも高く、一般では「オンラインでも対面でも同じ」と回答した割合がもっとも高く、37.4%でした。

    個人のコミュニケーション志向によって、仕事の充実感に必要なコミュニケーションは異なる

    仕事の充実感への影響を分析したところ、協働したい、1人で働きたい、といった個人のコミュニケーション志向の違いによって、仕事の充実感に影響する要因が異なっています。

    協働したい人は、「画面に顔を映した WEB会議」「メールやチャット」「電話」「上司とのコミュニケ―ション」「ブレーンストーミングや意見交換のための会議」「経営や事業の方針伝達のための会議」「一対一の打ち合わせ」が増えると、仕事の充実感が高まります。

    一方、1 人で働きたい人の場合、「画面に顔を映した WEB 会議」「電話」「上司とのコミュニケーション」は、協働したい人と同じく仕事の充実感を高めますが、「メールやチャット」などの気軽なコミュニケーション、「ブレーンストーミング」や「方針伝達」、「一対一の打ち合わせ」は協働したい人とは異なり、「充実感」との関係は見られませんでした。また、「ランチや飲み会」は仕事の充実感を有意に下げる結果となりました。

    <調査概要>
    ■調査名称:職場における集まる意味の調査
    ■調査目的:コロナ禍における日本企業の働き方の変化、職場コミュニケーションの在り方の変化を明らかにする
    ■調査手法:株式会社インテージ社のモニターを用いたインターネットモニター調査
    ■依頼人数:89,768 名
    ■調査時期:2021 年 10 月 14 日~18 日
    ■調査対象:
    三大都市圏にある従業員 50 名以上の企業で働くオフィスワーカー(職種が「管理的職業、専門的・技術的職業、事務的職業、営業職業」のいわゆるデスクワーカー)20-69 歳。役職(管理職/非管理職)と従業員規模で割付を行った。
    ■回収数:有効回答数 4,202 名(有効回答率 4.7%)

    リリース元:コロナ禍で変わる職場の“集まり方”を調査|リクルートワークス研究所

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